表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に行ったらヒーローになったSO!  作者: 万貴三三
第四章 生まれ廻りて集いし混沌
245/248

十数年停滞してたヴァラド前線は次第に衰え、やがて消えるそうです 2

今回めっちゃ短いです

光が灯っている筈なのに、どこか仄暗い部屋の中

魔国の王子アスモスはとある情報に耳を傾けていた


「へぇ・・・ソガラがベガドの街に来るんだ」


伝えられた言葉に、素直な驚き呆れが半分ずつ混じった声が漏れた


8大罪の蔓延る街にわざわざやってくるなど、狙えと言ってる様なものである


「ふぅん・・・舐められてるのか、それとも・・・」


脳裏を過ぎるのは1人の男の存在


光魔法と思わしき力を振るう出自不明のヒーロー、フレアレッドの姿


「フレアレッドの存在が大きいんでしょうね」


「君もそう思うかい、テッラ」


側から掛けられ声に考え込む様に頷く


「厄介だね、彼」


「本当ですよ、ウツツとコウは私の中でも特に使い易いお気に入りだったのに」


唇を尖らせながら、ウココツがそう不満げに呟くとアスモスは小さく嗤う


「そうだね、私にとってもあの2人を失う結果になったのは辛いことだよ」


笑顔を張り付かせたまま、言葉を並べると、ウココツもまた一瞬だけ笑顔を浮かべ返事をした


そんな中でテッラは1人唸る


「でも、簡単に倒しちゃうなんて・・・一体どうやってそんな力を・・・」


幾ら分身体とはいえ、8大罪の分身でアガーと同等の力をもっていた


その筈なのに、監視役の怪人すらも倒された瞬間を"認識"する事なく倒されていたのだ


どうやったのか


考えれば考える程に、大穴を見つめる様な底知れぬ感覚を覚え、テッラの背筋に冷たいものが走り身体が震えた


「考えるだけでも恐ろしいですよ」


「・・・確かに、もしも彼が本当に光魔法を使えるのであれば我々の計画に支障をきたしかねない・・・が」


そこだけを切り取れば恐ろしい話ではある


だがーー


「明確な弱点がある」


「弱点・・・ですか?」


光魔法とは光と同等の速度と攻撃を繰り出す

名実ともに無敵とも言える魔法


そんなものに弱点などあるのだろうかと、疑問に思い2体は首を傾げた


しかし、アスモスは笑みを崩さぬまま「ある」と言って頷く


「でも、攻撃の瞬間が見えないんですよね?」


溢れ出た疑問にウココツの口から言葉が漏れ出た

光速から繰り出される不可視の一撃、そんなもの防ぎようが無いではないかと


だが、アスモスは尚も首を横に振るう


「確かに不可視だ、でもね、ウツツを倒した後にすぐさま解除されてる事から、何かしらの制限があるんだ」


「なるほど、ならその制限を」


「そう、見つければ良い」


テッラの言葉にアスモスはにこやかに嗤う


ーーまぁある程度目星はついているけどね


自分しか知らない

その高揚感が胸の奥底で火花を散らし、心地良く、胸の内に溶けて広がっていく


だが、思考を引き締めると確証の無い事実である事を思い起こし、頭を冷やしていった


「よし、それじゃ確かめるとしようか」


「確かめるってどうやって・・・?」


「都合良く、私達が狙いそうな獲物が来ているだろう?」


どうするのか疑問に思った2体ではあったが、アスモスの言葉を聞き横に口を広げ口角を上げた


「以前の僕達であれば、すぐに大貴族を狙いますしね・・・けど、今フレアレッドを変に刺激すれば後が大変なのでは?」


「私は賛成、このままにしておくと厄介だし、有効活用しましょう」


彼らとってスポンサーである魔国が今次大戦に於いて負けが確定している以上、大貴族の命などはどちらでも良い

最早その程度なのだ


だからこそ、意見は二分する

フレアレッド、浅間灯夜を刺激してまで能力を確かめる意味はあるのかと


そして、そうする意味をアスモスは提示する


「平時であればフレアレッドを刺激する必要は無いね」


柔らかな眼差し

それなのに、眼差しを向けられた瞬間、身体の奥底から冷たい感覚が湧き上がってくるのをテッラは感じた


「でも、我々には目的がある」


虚空にも似た光のない眼

それに反して表情は嗤いながらーー


「魔国を裏切ってもあまりある大義がね」


まるで童の如く、純粋に楽しげにーー


「原初の魔王にとって唯一弱点とも言える光魔法の使い手を、このまま放置しておくわけには行かない」


アスモスは語るのだ


「な、なるほど・・・なら、僕も賛成・・・です・・・」


震えた声でテッラが賛同を示すと、アスモスは満足げに頷いた


「では、そうしようか」


薄暗がりの部屋に軋む音を響かせ、立ち上がると、大きく腕を開きアスモスは声高らかに宣言する


「全ては僕達の計画の為に、新たな原初の魔王を作り出そうじゃないか」


その言葉に、ウココツもテッラも頷く


ーーその方が面白いからね


彼の真意を知らぬままに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ