選ばれし者の力
雅一は2つの選択肢を出された時に少し唖然としていた。
雅一「死か・・・また生き返るか?輪廻転生的な感じにも聞こえるが・・・。」
???「あまり与太話をしている暇はないぞ。今お前の状況は生と死の境にいるのだからな。」
雅一は迷った。このまま死ぬことは確かに嫌なのだが、
【本当に生き返る事ができるのか?】という所に関しては疑念を払拭できずにいる。
雅一「本当に、俺を復活させることができるのか?」
???「もちろん。ただ、このまま復活させても同じ事の繰り返しだ。」
???「そこで、お前には我の力の一部を一時的ではあるが、力を与え、
再び戦うことのできる状態にさせてやるさ。」
雅一「神の力を・・・俺が?」
???「ただ、この力は少しだけでも人体に多大な影響を与える。」
???「力を解放しているときは良いが、力がなくなり元に戻った際は、お前の体に
今の数倍ものダメージが一気に押し寄せる。」
???「場合によっては、そこで死ぬかもしれない代物だ。」
雅一はどっちの選択肢にしろ、絶望的な選択肢しかないことにドン引きしてしまう。
雅一「(なに、そのデスゲーム的な選択肢・・・。)」
雅一「(まぁ、そうだよな。元々俺の力じゃなく、力を一時的に借りるわけだし、
なんのデメリットもない、なんてうまい話はないよな。)」
???「さぁ、どうする?今戦地ではお前の仲間が必死に戦っているが。」
雅一は迷ったが、立ち上がり、ついに決心をつけた。
雅一「神様、その力・・・俺に貸してくれないか?」
???「ほう、良いんだな?」
雅一「あぁ、あいつ(ラフェスタ)に「後は任せろ」って言っておきながら先に俺が死んだら」
雅一「あいつ(ラフェスタ)が起きた時、めちゃくちゃに怒られると思うし。」
???「そうか・・・。」
雅一「それに、約束したしな・・・。このまま放置なんて胸糞悪いし。」
???「わかった。最後の忠告だが、力を解放できる時間はせいぜい2時間前後だ。」
雅一「わかった。」
???「では、武運を祈っているぞ。選ばれし者よ・・・。」
一方レイラは全身ボロボロになりながらも、一人で戦っていた。
~現世 VSドボルタイラント&ブロストキング
レイラ「ハァッ・・・。ハァッ・・・。」
レイラ「うっ・・・。」
ブロストキング「グウウウ・・・。」
ドボルタイラント「お前も諦めが悪いな。この現状を見て勝機なんてあるわけ無いのに。」
レイラは刀を地面に突き刺し、何度も立ち上がろうとする。
レイラ「私はっ・・・信じる!雅一がきっとお前を倒しにっ・・・。」
ドボルタイラント「バカか?あいつは俺様のこの鋭利な刃で腹を突き刺したんだ。」
ドボルタイラント「あいつはただの凡人。急所じゃなくても即死だ。即死!」
レイラ「絶対に諦めるものかっ・・・。」
ドボルタイラント「ふん、無駄なあがきを、後方部隊からの支援も全く来なくなったしな。」
ドボルタイラント「よほど、あっちも手が回らないんだろうな。」
レイラ「(くっそ・・・。このままだと、本当に全滅してしまうっ・・・。)」
レイラ「(後方には雷閑とペイセルがいるけど、二人は無事なのか?)」
レイラ「(だめだ・・・嫌な方向にばかり考えてしまうっ!)」
レイラ「(でもっ・・・この状況を私一人でどうにか・・・できるのか?)」
レイラは頭の中でぐるぐると様々な事を考え出してしまう。
するとブロストキングが周囲に突然ガスを巻き散らかす。
レイラ「これはっ・・・うっゴホッゴホッ・・・。」
レイラ「(く・・・苦しいっ・・・。)」
ドボルタイラント「どうだ?苦しいか?ブロストキングの強力な毒ガスは強烈だろう。」
レイラはその毒ガスに寄って刀を落としてしまい、その場で咳き込んで座り込んでしまう。
レイラ「ゴホッゴホッ・・・ゴホッゴホッ!」
レイラ「(か・・・体が・・・痺れる・・・。視界が・・・ぼやけるっ・・・。)」
レイラ「(うまくっ・・・立てないっ・・・。)」
レイラが動けなくなっている所にドボルタイラントが強烈なケリを入れる。
レイラ「ガッハッ・・・・!」
レイラはそのまま勢いよく吹き飛ばされてしまった。
レイラ「ガハッ・・・。ゼェ・・・ゼェ・・・。」
レイラ「(早くっ・・・早くっ・・・回復をっ・・・。)」
レイラはなんとか回復魔法やポーションを使おうと試みるが、
毒ガスの影響でうまく使えなく思い通りに回復ができないでいる。
ドボルタイラント「どうした?回復したいのならやってみろよ。
そんな動かない体で出来るものならな。」
ドボルタイラントはレイラに再び近づいてくる。
レイラ「ゴホッ・・・ゴホッ・・・。くっそ・・・。」
ドボルタイラント「さてと、このままいたぶるのもそろそろ終わりにするか。」
ドボルタイラント「苦しいだろ?今楽にしてやるよ・・・。」
レイラ「くっ・・・。)
ドボルタイラントは腕を鋭利な刃物に切り替えてレイラにとどめを刺そうとした次の瞬間、
ドボルタイラントの背後から突如してまばゆい光が現れ、ドボルタイラントは
光の方向を振り向いた。
ドボルタイラント「な、何だっ!?」
レイラ「(何?この光は・・・。)」
ドボルタイラント「何だ?この光はっ!くそっ何も見えねぇっ!」
ドボルタイラントはその神々しく光る光に目が眩む。
そしてドボルタイラントの目が眩んだその一瞬の隙に光の中から突然強烈な一撃が
ドボルタイラントに直撃する。
???「グランド・スラッシュ!」
突如として放たれた一撃によりドボルタイラントは凄まじい勢いで飛ばされる。
ドボルタイラント「グホァッ!!」
レイラ「い・・・一体何がっ・・・。」
状況が読み込めないレイラは再び光の方向を見た、するとそこには一人の男性が立っていた。
???「すまんレイラ。」
レイラ「その声・・・まさか・・・。」
レイラの前に現れたのは一度完全に敗北したはずの雅一だった。
雅一「ごめんな。俺から言っておいて先に俺がやられちまってさ・・・。」
レイラ「ど、どうゆうこと・・・。あなたあいつの攻撃で・・・。」
雅一「あぁ、腹部を貫かれて死ぬかと思ったんだがな、どうにか戻ってくることができた。」
雅一「ただ・・・こんな格好になるとは思わなかったが・・・。」
雅一の体は全身紫色の炎をまとっており、剣の色は黒刀に変色している。
貫かれた腹部の傷も、不思議な炎によって傷口が塞がっていた。
雅一「レイラ。手短に話す。俺はこの形態でいられるのは約2時間。」
雅一「だけど、俺自身相当疲弊してるから、実際に戦えるのは数十分が限度だ。」
雅一「その間に、何としてもブロストキングのコアを破壊してくれ。」
レイラ「なるほど・・・。わかったわ・・・。」
レイラは力を振り絞り、残りの回復アイテムをすべて使い、
なんとか戦えるほどまでに回復した。
雅一「俺は、あいつ(ドボルタイラント)を倒す!必ず!」
レイラ「えぇっ!この戦い、終わらせましょ!」
二人は持ち場に戻った。そして雅一はドボルタイラントを大きい声で呼んだ。
雅一「ドボルタイラント!」
ドボルタイラント「くっそぉ・・・。その声、雅一か!」
ドボルタイラント「てめぇ、なぜ生きてる!?さっきお前の腹部を貫いただろうが!」
雅一「あいにく、往生際が悪いものでね。」
雅一「だけど、そんな長く続いたこの時間もここで終わらせる!」
ドボルタイラント「何だと?」
雅一「お前の首は、俺がとる!」




