雅一の考える作戦
雅一は一つある方法を思いつく。
~雅一の考えた作戦~
雅一「まず、この大渓谷。この近くに爆発物を置いてここで一気に数を減らす。」
雅一「使うのはここに来るまでに見た発破鉱石の残骸の入った箱。設置後、できる限り導火線を
伸ばし、そこに炎魔法を当てる。もし、導火線の火がもみ消されても大丈夫なように、強い衝撃を
受けると爆発する仕組みを作る。」
ライド司令官「なるほど、確かに通常の地雷よりも強力な爆発を引き起こす発破鉱石なら
それは可能だ。だが輸送手段はどうする?往復でもかなり距離はあるし、言って戻って来るでは」
雅一「その点なら心配ありません。収納魔法を降るに活かせば少人数でも大量輸送が出来ますし、
なにより、神速スキルを持っていれば、行きと帰りでそこまで時間はかからないはずです。」
雅一「まぁ、敵が想像の斜め上の動きをしない限りの話にはなりますが・・・。」
他の冒険者「それで、その爆破が出来たとして、次はどうするんだよ。」
雅一「次はトラップ魔法を広範囲に設置します。動きを封じた敵を第1部隊と第2部隊が敵を倒します。」
雅一「取りこぼしは地雷と砲撃、弓矢、遠距離魔法の弾幕の嵐で対応し、その弾幕を超えた敵を
第3、第4部隊が対応。」
雅一「更に後方には第5、第6部隊を配備し、防衛できる範囲を広くカバーします。」
雅一「各部隊の指揮系統はその部隊の隊長達に任せる事とします。」
雷閑「だが雅一。相手は災害だ。元を倒さない限り終わらないんじゃないか?」
雅一「そうだ。だから俺達が親玉の位置を特定して司令部に伝える。そうすれば・・・。」
ライド司令官「我々指揮系統に最速で情報が伝わり、こちらの準備も出来るということか。」
雅一「えっと、以上が俺の考えた作戦です。」
ライド司令官「ふむ、しっかりと考えられた作戦だな。」
ライド司令官「他に意見あるものは?」
他に意見は特に上がらない。
ライド司令官「では、雅一の作戦で行く。全員戦闘準備!」
これで作戦会議が終了する。
~作戦会議終了後~
レッド「雅一すごいな。あの場でよくあんな作戦を思いつくとは。」
雅一「いや、大したことじゃないよ。ただ戦力が一つに固まっていたらすぐに包囲されてしまうし、
何より街に近すぎたからね。」
ラフェスタ「でも、私達が最前線で戦うことになるよね。雅一の作戦。」
雷閑「少なくとも命の危険度は他の部隊の何倍も高いが・・・。」
レイラ「それでもやるしか無いよ。結局誰かがやらないと行けないわけだし。」
すると雅一達の所に一人の少女が息を切らしてやってくる。
???「み、皆さん。」
雅一「あれ?ペイセル。こんな所に来てどうしたんだ?」
ペイセル「さっき警報が出て、ブロストキングが現れたというのは本当ですか?」
レッド「おそらく本当だ。すでに渓谷を埋め尽くす勢いの敵を確認している。」
ペイセル「そ、そんな・・・。」
雷閑「街の様子はどうだ?ちゃんと避難できているか?」
ペイセル「それが・・・突然の警報で街の人達はパニックで・・・みんな逃げるのに必死すぎて、
各道には人がごった返してます。おそらく鉄道でみんな逃げようとしているかと・・・。」
ラフェスタ「避難誘導うまく出来てないみたいだね。ラフェスタはその事を国王様に伝えて!」
ペイセル「え、あ、あなた達は・・・。」
雅一「俺達は災害を止めに行ってくる!」
雅一「発破鉱石は俺とレイラの二人で運ぶ。ラフェスタ、レッド、雷閑の3人は前線で待機。
現場の指示はレッドに任せたい。頼めるか。」
レッド「おう、任せろ!」
レイラ「いくらでも運んで上げる!」
雅一「じゃあ、行くぞ!」
雅一達はそれぞれの役割に応じてすぐに行動を開始する。
ペイセル「み・・・皆さん・・・。そうだ、早くこの事を国王様に知らせないと!」
ペイセルは避難誘導が出来ていない状況を伝えに行く。
~雅一とレイラサイド~
雅一とレイラは発破鉱石の残骸が置かれている場所へたどり着く。
雅一は一つずつ慎重に収納魔法へと入れていく。
雅一「とは言ったものの・・・これ全部入るかな?」
レイラ「まさか、そこ想定してなかったの?」
雅一「い、いやぁ、突発的な案だったもので・・・。」
雅一「というか、さっさと始めよう。時間がない。」
レイラ「全く仕方ない。」
雅一とレイラは発破鉱石の残骸が入った箱を可能な限りたくさん入手する。
雅一「これ以上は厳しそうだな。」
レイラ「でも、かなりの量よ。うまく爆破出来れば、相当な威力は出るわね。」
雅一「じゃあ、運ぶぞ。」
しかし、収納魔法とは言え、流石に詰め込みすぎたのか、かなり重量を感じている。
雅一「ま、魔法なのに・・・こんな重いなんて・・・。」
レイラ「このペースじゃ間に合わないわね・・・。仕方ない。」
するとレイラは雅一の手を掴む。
雅一「な、なんだ?」
レイラ「一気に進むよ。」
レイラは力を足に集中させ、爆発的に魔力を圧縮し始める。
レイラ「しっかり捕まってて!」
レイラが蹴り出すと凄まじいスピードで二人は街を飛び出した。
雅一「うあああああ!はえええええ!?」
雅一「これ、神速スキルか?」
レイラ「神速スキルに移動速度を上げる魔法を足だけに掛けたの!」
レイラ「ほら、さっさと行くよ!」
雅一とレイラはものすごい勢いで設置場所へと向かう。
~一方レッドサイド~
レッド「さてと・・・準備は良いか?」
ラフェスタ「いつでも大丈夫だよ。」
雷閑「後は、うまく雅一達が戻ってくれば良いんだが・・・。」
すると第1部隊の隊長が寄ってくる。
第1部隊隊長「あなた達が今回の作戦を経てたのか?」
レッド「お、第1部隊の隊長さん。」
第1部隊隊長「紹介が遅れた。俺はメサル。第1部隊隊長だ。」
レッド「よろしく。さっきの質問の答えは正確にはNOだな。」
ラフェスタ「私達の仲間雅一が考えてくれたんだよ。」
メサル「雅一・・・。あの男が・・・。」
レッド「俺もどうして急にこんな作戦思いついたかは知らないが、ただこの作戦なら成功すると
俺は思うぜ。」
雷閑「それは何か根拠が?」
レッド「いや、男の感ってやつさ。」
~一方雅一サイド~
雅一達は目的のポイントへ到着する。
レイラ「ここで良いの?」
雅一「あぁ、設置する時間もあるしな。急いで準備をしよう。」
雅一とレイラは箱を等間隔に配置し始め、数十分かけてすべて配置し終わる。
レイラ「配置終わったよ。」
雅一「あぁ、わかった。」
雅一「よし、後はこれに導火線を繋いで・・・。」
雅一は発破鉱石の箱に導火線を手際よくつなげていく。
雅一「よし、これで良いだろ。スキル屋で手に入れたトラッパーというスキルを使ってみたが、
果たしてどうなることやら。」
そして最初の爆破トラップがついに完成する。
雅一「よし、出来た。後はここを少し手直しして・・・。」
レイラは導火線の短さに少し疑問を感じる。
レイラ「あれ?できる限り伸ばすんじゃないの?」
雅一「あぁ、それなんだが、予定変更。炎トラップを敷いて奴らが踏んだ瞬間爆破させる。」
すると次の瞬間、谷間から大きく魔物が叫ぶ声が聞こえ始める。
レイラ「い、今の鳴き声は・・・。」
雅一「くっそ、時間がねぇ!よし、これで完了だ!
雅一「一発目だからうまく行くかはわからないが・・・。」
レイラ「信じるしかないわ。急いでここを離れましょ!」
雅一「あぁ、そうだな!」
二人は神速スキルを使いできる限りその場を離れる。




