41/55
精霊の舎-41
ガイヤは心に響く、どこか
懐かしいその歌声がする方へと
進んで行った。
大きなアカシアの木の下で、
マギが、赤・青・黄・白といった
色とりどりの花々を摘んでいるところ
だった。
美しいメロディが、まだ彼女の唇から
流れている。
ガイヤは、そっとマギの前に姿を
現わした。
「・・・カイ?」
そう言われて、ガイヤは自分の姿が
過去生のカイに戻っていることに気付いた。
カイは、この世界でのマギの姿を知らなかったが
目の前にいるマギは、かつて見知っている
マギであり、その名もやはり、マギのような
気がした。
マギは大きな黒い瞳をうるませて、
カイを見つめる。
「ああ、やっと会えたのね、カイ」
続




