第27話 パレット・カンパニー
次は明日の18時ごろに投稿します!
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その時、カイトの胸を騒がせたのは、ただの直感ではなかった夕暮れ時の喧騒に包まれた街並みその一角にある薄暗い路地裏で、エリスの背中を見つけた
「なぁ、エリス!」
ビクリとエリスの華奢な肩が、目に見えて大きく跳ね上がった。 ゆっくりと振り返った彼女の瞳は、ひどく怯えていた
だが次の瞬間、彼女はカイトから目を背け、脱兎のごとく駆け出した
「――っ、待てって!」
反射的に地面を蹴り、カイトは腕を伸ばした。
すんでのところでその細い手首を掴み取る。肌を通して伝わってくるのは、尋常ではない震え
「離して! 関係ないでしょ!」
エリスは狂おしいほどに腕を振り回し、カイトの手を拒絶した。普段の彼女からは想像もつかないような、必死で、どこか悲痛な叫び
「何やってんだよ、エリス! さっきの店での違和感はお前だな? 関係ないって、そんな顔見せられて放っておけるわけ――」
「うるさいっ!」
エリスは悲鳴のような声を上げ、渾身の力でカイトの手を振りほどいた
カイトの指が滑る。その隙を見逃さずエリスは雑踏の中へと、瞬く間に消えていってしまった
「あ、おい! 待てって、エリス!」
追いかけようと一歩を踏み出したカイトだったが、その足元で、カサリ、と何かが乾いた音を立てて落ちた
エリスが慌てて走り去る際、懐から落としていったもの 地面に目を落としたカイトは、鋭い目つきのままそれを拾い上げた
「……なんだ、これ? 写真? それと……名刺か?」
それは一枚の古ぼけた写真と、上質な紙で刷られた一枚の名刺だった
写真の中で綺麗な服を着ている男がいたカイトはますます眉間のシワを深くする
そして、もう片方の手にある名刺へと視線を移した。そこには、金箔押しで洗練されたロゴマークと、ある文字が刻まれていた。『パレット・カンパニー』
「なんだ…これパレット…・カンパニー?」
聞いたこともない名前だった、謎が謎を呼んでいく
そして路地から出てきて人通りが増えた道に出る
「おーい!カイトー!」
すると、路地の奥から大声が響いた
振り返るとスバルとリンクがいた
「やっと戻ってきたのかー!もう席とったぞ!飯食いに行こうぜ!」
スバルが能天気に喋っていると
「なんかあったのか?」
「飯はあとだスバル、お前らに見せたいもんがある」
カイトはスバルの腕を無造作に払いのけると、拾ったばかりの写真を二人の眼前に突きつけた
「あとこんな写真も一緒に落ちたんだ」
「誰だ?このすごい金持ちそうな人」
写真の中の男について聞くリンク
「俺もわからんだけどもう一つ落としてたものがあるんだ」
「これ、さっきエリスが落としていったんだ。お前ら、『パレット・カンパニー』って会社、知ってるか?」
スバルは…
「ん? パレット? なんだそれ、絵のことか?」
と首を傾げて名刺を覗き
リンクも…
「俺も、聞いたこともねえな」
「あんちゃん達そんなことも知らねーのかよ」
酒を飲みながら話しかけてくる気のいいおじさん
「おっさん知ってんのか?」
おじさんに聞くスバル
「知ってるも何もこの東大陸全部を支えてるって言われてるくらいの会社だぞ!あの会社には俺らも助かってるよなあ?」
おじさんの知り合いに聞くおじさん
「ああ!パレット・カンパニーにはみんなが感謝してるよ」
「なんでそんなに感謝してるんだ?」
カイトがおじさんに聞く
「この東大陸の経済を支えてるっていう理由もあるけど一番は無法者達を倒してくれたりするからさ」
「この会社は軍事会社なのか?」
リンクが聞く
「パレット・カンパニーは色々なことに手を出してるからな、軍事もそうだが農業、マスコミ、金融、商社色々なことをやってくれている!
ガルドラ様には感謝しかない!俺はガルドラ様に酒を捧げるぞ!」
おじさんが立ち上がって酒場にいるみんなを鼓舞するように大声で酒を掲げる
「おー!」
スバル達以外が立ち上がって酒を掲げる
「そのガルドラってやつがその社長なのか?か
スバルがおじさん達に聞く
「そうだみんなガルドラ様に助けてもらったんだからな」
「助けてもらった?」
不思議そうにリンクが言う
「ああ俺たちは元々無職でホームレスだったんだだがガルドラ様がこの街に来た時からいきなり働き手が見つかるようになって俺たちも働けるようになって景気も良くなったって話だ!」
「ふーん」
スバルが興味なさそうに言う
そしてカイトがスバルとリンクの服を引っ張ってコソコソ話をし始める
「なんか怪しいな…」
小さい声で会話し始めるカイト
「そうか?聞くからにガルドラってやつ良いそうに聞こえるけど」
スバルが言う
「俺はスバルの意見に賛成だけどでもさっきのエリスの話といい確かに怪しいよな」
リンクもそう言う
「まあエリスのことはちょっと心配だな」
スバルが同調する
「じゃあ今からパレット・カンパニーを調べてみっか!」
「ああ!」




