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【コミック連載開始!】プラス的 異世界の過ごし方  作者: kyo
20章 悠かなる調べ

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1302/1318

第1302話 13番目を探せ⑭ご神木?

「おい、娘」


 呼びかけられ、わたしは呼ばれたから。エリンと兄さまとノエルはこちらを見て何かを言われているから、そちらを見ただけだろう。

 でも呼びかけた腰蓑はその反応に驚いたみたいで


「弱い娘」


 と言い直した。名乗ってもないし、別に名前を呼んで欲しいわけじゃないけれど、弱いっていちいち言われるのは何だかイラっとくるのだけど。


「ジョギさまがお目覚めになる。口をきいてやろう」


 橋渡ししてくれるようだ。


「ありがとうございます」


 わたしが立ち上がると、みんなも立ち上がる。

 腰蓑は口を開きかけたけど、まぁ、いいかと思い直したように、わたしたちに背を向け歩き出す。

 ついてこいということだろう。

 ここはテントの中ぐらいには清浄な気なので、わたしも復活していた。

 村の奥に入っていくにつれて、男性以外、つまり女性も子供もいた。女性はタンクトップ型を下まで伸ばしたストーンとしたワンピース型の獣の皮を身につけていた。

 子供たちはわたしたちを興味深そうに見ていた。


 村の中には木はほとんどなかった。

 だからことさらなかなか見られないような太いご神木と言えるような木が見えた時に、あそこがジョギさまと交信する場所なのではと思えた。

 少し高いところに木に穴が空いている。うろだ。


「ジョギさま、お目覚めでしょうか? 今日は外のものを連れてきました」


 木のうろから出てきたのは……濃い茶色のフクロウだ。目の周りは明るい茶色で、フクロウの顔がまるでハート。大きな目はキラキラと輝いている。

 そして木も大きいゆえにうろも大きく、フクロウも今のもふさまサイズだ。

 で、でかい……。

 フクロウはいきなり翼を広げ羽をバサバサとさせた。


「この弱き者が具合が悪いようなのです、ジョギさまに診ていただきたく……」


 キラキラのフクロウの目がわたしに定まる。


『精霊の加護を持つものか』


「ジョギさまでいらっしゃいますか?」


『いかにも。我はそう呼ばれておる。後ろに座すは森の主人さまであらせられるか?』


「はい、森の主人さまです」


 と、わたしはユオブリア語で答えた。

 もふさまは大きなあくびをしている。


『娘は具合が悪いのか?』


「いいえ、わたしは瘴気が苦手で、ここに来るまで体調を崩しました。でもここは瘴気が薄いので回復しております」


『うむ』


「ジョギさまは精霊の悠さまをご存知ではありませんか? わたしたちは精霊の方々から悠さまを探してくれないかと頼まれたのです」


『うむ』


 うむ?


 目空いてるけど、起きてるよね? まばたきしないんだけど。


「あの、精霊の悠さまをご存知ですか?」


『うむ』


「ご存知なら、教えていただきたいんですけど」


『なぜ?』


「え?」


『なぜ、教えなくてはならない?』


 ……そう言われると、そうなんだけど。


「では、どうしたら教えてもいいと思われますか?」


『娘、おもしろいな。少し待て、よく考えるから』


「速攻でお願いします! わたし第一大陸は瘴気が多くて厳しいんです」


『うむ。瘴気が苦手で悠を訪ねるのか?』


「悠さまのことがわかれば、お伝えするだけです」


 フクロウは目をつむった。


『……我は困っていることがある。それを解決してくれたなら、教えてやってもいい』


 そうきたか……。

 わたしは兄さまたちに通訳する。兄さまは仕方ないという顔をした。


「わかりました。解決できるかはわかりませんが、やってみようと思います。何に困ってらっしゃるんですか?」


『ホホウー』


 ん? また止まった。


「あのーー」


『おおぅ、そうじゃった。

 この森に夜までここにいたことはあるか?』


「はい。瘴気が薄くなり、昼間安全だった魔物が夜には凶暴に」


『うむ。その通りだ。夜なぜか凶暴になる。それに困っておる」


 ……?


「まさか。夜凶暴になる原因を突き止めるとか、ですか?」


『うむ』


 また止まった。


「凶暴になる原因を突き止めたら、教えていただけますね?」


 確認する。


『うむ』


 言質はとったよ。


「これまでにご存知のこと、教えてください!」


『うむ。それはこの集落の者たちに尋ねると良いだろう』


 フクロウは羽をばさっとさせる。


『この者たちに試練を与えた。協力してやるように』


 腰蓑のひとりが「はい」と膝をつく。

 この人だけ、ジョギさまの声がわかるのかな。


 し、試練か……。

 ま、それで悠のことがわかれば万々歳だけど。

 っていうか、できることなのかな?

 

「お前たち、ジョギさまに気に入られるなんてすごいな」


 腰蓑たちにわいわいされる。


「あの夜に魔物が凶暴になったのはいつ頃からなんですか?」


「俺らのじーちゃんのじーちゃんのじーちゃんの頃から、夜の森は危険だったぞ?」


 それ、かなり前からだね。

 4人でとにかく話を聞いた。

 まず瘴気の森の中でここが安全地帯ということがヒントになると思うから、どうしてなのか聞いたんだけど、腰蓑さんたちはジョギさまの護りがあるからだっていうんだよね。

 ジョギさまに尋ねに行ったんだけど、今度は何ひとつ答えてくれなかった。




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― 新着の感想 ―
魔力が強い謎の人間までジョギ様の所に連れて行ってくれるの優しすぎるな(笑) ジョギさま、森の主人に敬語って事は悠の精霊ではなさそうかなぁ。 聖獣より凄いことしてそうな感じだけど…もふさまは戦闘しか見せ…
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