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俺と幼女は
海にいる
とは言っても、泳ぎに来たわけではない。ただ、散歩に来ただけである。誰が好き好んで海パン一丁で中年腹曝け出すか。おい、そこな幼女。何故不満げな顔をする。そこは嫌がれ。
まぁ、俺のことは一旦置いといて、どうだここの浜辺は。気に入ったか?
……うん、いい笑顔だ。何時もの笑顔だ。
寂しげに泣いたあの日からも、幼女は何時もと変わっていない。何時もと変わらず俺に引っ付いて回って、なでなでしてきたり遊びをせがんだりする。それが寂しさを紛らわす為にやっているのか、それとも純粋に単純にまったく気にしていないのか、いまいち判別がつかない。
現状、これで良いのかと思うが、手の打ちようがないならコレを維持するしかない。っと言うか、圧倒的に情報が足りん。何時も通り幼女と、何かの変化があるのを待つしかないな。
ああ、すまんな幼女よ。ちょっと考え事をしていた。なでなでありがとうな。
それにしても海風が凄い。今日も猛暑だってのに全然暑いと感じん。後、色々飛んでいっている。どっかから来たゴミ袋であったり、謎の海藻であったり、目の前で浮遊した幼女であったりだ。ありゃどういう原理で飛んでるんだ?地面から2メートルほど離れた高さであっちこっちと風に吹かれている。本人が楽しそうなので良いとは思うが…………
良い訳ねぇだろ確保ォオオオオ!!!!!
し、心臓に悪い……もし、あそこでダッシュして掴まなかったら、彼方に飛んでいったゴミ袋と同じになってた。
取り敢えず、幼女よ。地面に降りてくれるか?よし、いい娘。
うん、この際だから飛べることに関してなんやはやとは言わんけど、風の強いところで飛ぶのは止めとこうな。飛んでったら俺じゃどうしようもないから。いや、俺は飛べんぞ?何で首かしげるかな?幼女の常識は知らんが、俺、引いてはこの世界の常識では人は基本道具なしでは浮遊不可だからな?
おう、まるでカルチャーショックみたいな反応しやがるな。これはこれでとても良い顔だ。それはそれとして哀れみの顔で頭を撫でるな。別に可哀想なことではないからな。
にしても、流石に昼が近くなると暑くなってきたな。そろそろ飯でも食いに行くか?よし、では行くとしようか。
……ふと思ったが、飛べるなら飛んで乗ればいいんじゃないか?何でわざわざよじ登る?
うん、聞こえなくてもわかったぞ。ロマンがわからん男だなってところだろ。うんうん、大きい頷き大変結構。失敬な幼女だ。俺ほどのロマンチストは、そうそういるぞ。
おっ、困惑したな?正しい反応だ。そんな幼女には後でアイスを買ってやろう。
うん、とても良い笑顔。じゃあ、行くか。




