クソがっ! sideハゲロ
ネコはちょーツンデレです。たまにネコパンチ貰えます。
それから数年の時が経った。その間に色んなことがあった。様々な場所を旅したり、何体かSBMを倒したりなんかした。
その間ニエがぎゃんぎゃんうるせーことこの上ない。人が困ってたら必ずと言っていいほど助けに行くわ、悪人は絶対に許さない。
そんなニエのスタンスに毎回付き合わされる俺は、面倒に思いながらも案外満更でもなかった……クソッ!? 別に人に感謝されて嬉しかったとかじゃねーから!?
そんなこんなでまあまあ楽しくエタグロをプレイしてたんだが、そんな時事件が起きた。
今でも鮮明に思い出せる……クソッ! ニエが死んだ。現実世界での死。それは則ちゲーム世界での死とイコールだ。死因は過労死、アイツは仕事なんか辞めてなかった。言わなかったのはきっと俺が気に病まない様にだろう。過剰な労働で身体に無理がきた、というのが医者の説明だ。クソッ!? 何で気付けなかったクソ野郎がっ!!! ずっと一緒にいただろ! 何で言ってくれなかったんだよ畜生……
それから俺はあれだけ嵌まっていたエタグロも辞め、食事も喉を通らない日々が続いた。あの時気付いてやれれば……俺のせいでニエは!!!
だがそこでやっと俺は気付いた。後輩を殺したのは誰だ? 俺か? そうだよ、俺が気付くべきだったんだ。だがそれだけではない。
「後輩を支配していいのは俺だけだ!」
暴論だ? 何とでも言いやがれクソが! 後輩のいたずらが成功した時の嬉しそうな顔はウゼェが案外嫌いではなかった。後輩がNPCの救出に失敗した時の哀しそうな顔を見たとき俺は二度とこんな顔させたくねぇと思った。後輩が食べ物を頬張る時の顔が堪らなくツボだった。俺は後輩の笑った顔が好きだった。そして──
「俺はアイツのことが好きだった」
今更気付いたところで遅すぎなんだよクソッ!!? 俺はテーブルに拳を叩きつける。拳からは血が滴り落ちるがそんなことは気にもならないほど俺は自分が生きる意味を喪っていた。
すると携帯の通知が生気の無い部屋に部屋に鳴り響いた。俺はそれを何ともなしに手に取る、そこに映し出されていたのは──
『復讐のご案内』
俺にとって今後の行動を左右する重要な選択だった。
≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
『ようこそ』
あの後俺は無事ニエの仇を取った。あのクソッ上司共の会社を潰した。手立ては殆ど謎のメール宛人だ。今更ながら怪しいことこの上ないが、こいつその日の内に会社のネットワークにスキャンし、会社の暗い部分を盗み取った。クソみたいに速ぇ……
後はそれを警察やらどこかに持っていけばニエの仇、そして俺の復讐は完了する。だが俺はどこか心の底で迷っていた。これで良いのか? アイツは仇討ちを望んでいるのだろうか? しかし、その問は復讐という激情に流されて何処かへ消えていってしまった。
数週間後ニュースである会社の不正疑惑が話題になっていた。俺にはどうでもいい話だ。
だがその後世界に驚くべきことが起こりやがる、クソみたいなことがな。それはエラーだ、全世界でエラーが起きた。何を言ってるんだと思うかもしれないが、俺にも当然の如くエラーが発生、俺自身にもよく分からないが、人がどんどん消滅していく現象が起きてるんだと、目の左上辺りに数字がカウントされて、それがゼロになると消えるらしい、ハッ! クソ意味不明だクソがっ!?
そして俺のカウントもゼロに近付いていく、その間俺の頭には走馬灯の様にアイツの顔が思い浮かんだ。クソッ! 何でこんな時に……死んだら向こうで逢えるのか? そんなふざけた考えをふと考えてしまった。ニエならこんな時何て言うか?
「アニキぃ! 死んじゃいやっすよ!!? 私を置いて一人で死ぬなんて許しませんからねっ!?」
あの時の光景が脳裏に浮かんだ。そうだ、俺は生きなきゃいけないだよ、こんな所で死んだらアイツにクソ笑われるから俺は絶対に死ぬかクソがっ!
しかし、現実は非情にも彼のカウントがゼロになり──
彼の意識は切断された。
消えていく意識の中、彼が最後に考えたことは
(ニエにもう一度会いたかった……クソッ)
ハゲロ「クソガぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!? 誰だ俺のプリン食ったのは!?」
ニエ「あ、えーと、私……知らないっす……よ?」
バステト『もぐもぐもぐ……』
リン「もぐもぐもぐ……」
ハゲロ「お前らかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!?」




