……臭いにゃ
ネコのネコによるネコだけのオブザイヤー、その名も『ネコザイヤー!』(ФωФ)/にゃー!(意味不明)
「やっとできたにゃん!」
あれから数十分間鍋を混ぜ続けていたボクは早速出来た薬を瓶に詰め、マリーにゃんの案内で村へ向かった。
「着ーいたにゃーん!」
『リン飛ばしすぎでは?』
「うっぷ……吐きそう」
夜が明けて日が上がってきた頃、ボクたちはマリーにゃんの住む村へ着いた。村人たちの顔はどこか疲れていて、どんよりとした空気が漂っていた。マリーにゃんの案内の元少し速めに走ったけど、どうやら酔ってしまったみたいにゃん。
ボクはマリーにゃんを背負って歩いていると男の人が必死な顔をしてこっちへ全力疾走してくる。マリーにゃんの知り合いかな?
「マリー! こんな時間までどこへ行って……って顔が真っ青じゃないかっ!? ……まさかマリーも感染症になってしまったのかっ!!!?」
近付いてくるなり怒濤の勢いで話し掛けてくる男の人。ちょっ、肩揺らすにゃ!? すると振動で目が覚めたのかマリーはパチッと目を開くと
「あ、お父さん!」
そのお父さんが凄いボクの身体揺らしてくるんだけどにゃあぁぁーー……。ガクガクと身体を揺らされ、次第にボクも気分が悪くなってきた。それはおんぶしているマリーにゃんも例外ではなく。
「お、お父さあ、あ、あ、あ、うっ……リ、ンさんごめ、んなさい……もう私げんかオロrrr……」
「うにゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?」
ボクは目の前が真っ暗になった。
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「ふぅ、ひどい目に合ったにゃん」
「申し訳ございません……」
「リンさんごめんなさい!」
マリーにゃんとそのお父さんが頭を下げる。
ボクはあの後お風呂を借りた。何故かは聞いて欲しくないにゃん……、その後マリーにゃんの家族に事情を説明した。お父さんは
「マリーが家族や村のみんなのために……こんな小さな身体で……ぐすっ」
と涙ぐんでいた。一方お母さんの方はカンカンに怒っていたけど。
「マリー! こんな夜遅くまでどこへ行っていたの!? みんな心配したんだから……」
そういうマリーのお母さんの目元には隈が見える。きっと夜中中探し回ったのだろう。
「マリーを助けて下さり本当にありがとうございます。何とお礼を申し上げれば良いか……」
「気にしにゃい気にしにゃい、……あのままだとずっと遭難してたかもしれないしにゃ」
「え?」
「気にしにゃい気にしにゃい」
誤魔化すように言うと、マリーにゃんが袖を引くと
「リンさん」
マリーにゃんが縋る様な上目遣いをする。分かってる、目でそう伝えるとボクはマリーの両親へ向き直り言う。
「アリーにゃんをどこへやったにゃ?」
外では不吉な雲が空を埋め尽くしていた。
バステト『急展開なのです?』
リン「特急列車並の急展開だにゃー」
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【教えてバステト先生!】
バステト先生『今回はエタグロについて説明するのです!』
エタグロは2035年に一般向けに販売されたVRMMOなのです。販売会社は「ローレライ」というたった数人で運営していた会社なのですが、エタグロをプレイしたお客さんの感想は「第二の世界だ」と感動の嵐だったと聞いてるのです。
少数にも関わらずエタグロの完成度は今まで出たどのVRゲームをも圧倒し、今では世界中で約100億人もの人々が熱狂するゲームとなったのです!
おしまいなのです。




