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訳だけ! 十八史略+蒙求  作者: ヘツポツ斎
02-02 楚漢戦争

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02-02-07 漢一 楚漢戦争 7

 前 203 年。


 韓信《かんしん》が斉《せい》の制圧に成功。この成果を劉邦《りゅうほう》に伝え、かつ、仮の王として斉を鎮撫したい、と伝えてくる。劉邦は韓信のこの申し出に怒り、罵りの声を上げたが、張良《ちょうりょう》と陳平《ちんぺい》が両方から劉邦の足を踏みつけ、耳打ちする。すると劉邦も悟り、罵りの矛先を変えて言う。

「大丈夫たるもの、諸侯を従えたならばまことの王でしかあるまい! どうして仮などと言うのだ!」

 そう言うと、斉王位の印璽を韓信の元へもたらさせた。


 項羽《こうう》は韓信が斉王になったと知ると驚愕し、「項羽、劉邦、韓信の三人で天下を治めるのはいかがか」と提案。しかし韓信は言う。

「漢王は私を上将軍につけてくださり、あるときは自らの衣服を着せてくださり、あるときは自らの食を私に回してくださることもあった。こちらの進言はすべて聞き入れ、計略もすべて採用してくださった。ここで私が漢王に背くことこそが天の不祥。例え死すとも気持ちを改めようか」


 劉邦は黥布《げいふ》を淮南《わいなん》王とした。


 項羽軍に味方する勢力はいよいよ少なくなり、糧秣も底をつきかけていた。そこに韓信軍の攻勢が迫る。なので項羽は和議を提案。鴻溝《こうこう》を境として東を楚が、西を漢が統治するのはどうか、とする。また人質となっていた呂雉《りょち》、及び劉邦の父親も解放された。しかし張良と陳平は言う。

「漢はいま天下の大半を手中に収めております。しかし楚の兵はいまこそ飢え、疲労していますが、このまま許せばいたずらに虎を養うようなものです」

 と、撃滅を提唱。劉邦もまた従った。


 劉邦は項羽を固陵《こりょう》まで追撃。ここで韓信や彭越《ほうえつ》と合流するはずであったが、両勢力はやってこない。張良が言う。

「楚を韓信に、梁を彭越に与えると約束すれば、かのものらはやって参りましょう」

 劉邦がその指示通りにすれば、両軍もやって来る。またこのタイミングで黥布も到着した。


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