Her eyes started to have enmity.
お待たせしました。
「マジックギミックス」第29話です。
サブタイ、なぜか英語です。
よろしくお願いいたします。
「ここか……」
透哉はこれまで一定の間隔で動かしていた足を止め、口を開いた。
「はい。この先はかなり高い崖になっていますし、さっきの分かれ道をこっち側に来たんだとしたら、ここにいることは間違いないでしょう。暗くなってきましたし、早く救出に向かいましょう」
「ああ、そうだな。でも、敵が潜んでいるかもしれない。慎重に行こう」
「……そうですね。さすが透哉さんです。マジックギミックスの一員として戦闘などに詳しいですね」
「詳しいって……。まだ慎重に行こうとしか言ってないだろ」
透哉は少し照れて頭を軽く掻いた。
工場の中は閑散としていて、物音一つしなかった。そのせいか、二人の足音は壁や天井のパイプにあたり、跳ね返ってエコーがかかったように響き、工場の中を駆け巡った。
どうやらこの工場は製鉄所か何かだったらしい。辺りには酸化して茶色くなった機械や鉄パイプがあり、ところどころにそれらの機械などと同じく茶色になってしまった鉄が散らばっていた。
「どこにいるんだ……。というか、こっちじゃなかったんじゃないのか?」
敵が潜んでいる可能性を考慮して身をかがめている透哉がつぶやいた。
と、その直後……
「お、おい! 誰かいるのか!? 誰かいるなら助けろ!」
機械が並んでいる、その奥の方から声が聞こえてきた。
「うお! び、びっくりした……。……どうやら、二択問題は俺たちの正解だったみたいだな」
「そうですね。行きましょう」
透哉とセリナは奥の方へ走っていった。
機械と機械の間を抜け、恐らく鉱山から鉄を運んでいたのであろうトロッコやレールがあるところに着いた。
「おお! やはり人がいたか! さあ助けたまえ。足をつってしまって動けないんだ。 助けてもらった暁には褒美をやろう!」
なぜかレールとレールの間、という微妙なところに座っていた男が呼びかけてくる。
呼びかけてきたのは見た目からすると40代前半の男性だった。先ほど交差点で見た飛んで行った男性と服や顔が完全に一致していたので、透哉はすぐに先ほどの男性だと確信した。
「な、なんだ、このおっさん……。めっちゃエラそうだな……」
「そ、そうですね……。まあ、昔エラい役職に就いていたのですから、エラそうなのでしょう」
「そ、そうなのか。とりあえず、この人を街まで連れて行こう」
「そうですね。透哉さん、その人に肩を貸してあげてください。私はジェーン・ドゥがいないか確認しながら歩きますので、ついてきてください」
セリナはそう言って透哉と男性に背を向けてあたりを見回しだした。
透哉は男性の近くに駆け寄り、その場でかがんだ。
「さあ、肩につかまってください」
「ああ。街まで頼むぞ」
「ええ。……ん? そういえば、セリナは何でこの人が偉い役職に就いていた人だってわかったんだ?」
透哉は一歩踏み出そうとしたときにセリナの言葉の違和感に気付き、それについて問うた。
「! ……」
セリナは透哉のその質問を聞くと、驚いたのか、肩をビクッと震わせ、静かに後ろを向いた。
そのセリナの顔には先ほどのような周囲に癒しを与えるような表情はなく、ただ目の前のものを敵としかみなしていない、周りに恐怖を与えるような表情だった。
「え……セリナ……?」
「透哉さん……。できるだけ恐怖させずにテイクダウンさせようと思ってましたが……、無理みたいですね」
無機質な声でセリナはそう言った。
「どういうことだ……?」
セリナに危険を感じた透哉は声をこわばらせてそう訊いた。
「どういうこと、と言われましても口頭で説明すると長くなりますので……」
セリナはそう言って方向を転換させるために浮かせていた右足を地面につけた。
「お、おい、セリナ……」
透哉は内心の焦りを隠せなかった。
なぜなら、セリナの目ははっきりと透哉をとらえ、敵意を向けていたからだ。
読んでくださり、ありがとうございます。
今回なぜかサブタイが英語ということでオシャンティーでした笑。あ、学校で習ったからそのまま使ったとかいう小学生みたいなことはしてませんよ。本当に。
今回の話はなかなかシリアスな感じでした。前回のあとがきで次の次でいっぱい動きますとか書いていましたが、もしかしたら今回の次の次になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
2016年春アニメは魅力がいっぱいですね。特に甲鉄城のカバネリです。なかなかどうして面白い、というような感じで見ております。やっぱEGOISTさん、最高です。chellyちゃんの歌声をテレビで聴くのは格別です。OPムービーもなかなかかっこよく、作詞、作曲は安定のryoさんで何回も見てしまいました。EDもまさかのAimerさんとchellyちゃんのお二方のコラボということで、作詞、作曲も澤野さんということで、もう幸せでした。でもchellyちゃんの声を聴くとGCからの祈が連想されて涙が出てくる……。
と、いうわけであとがきで長々と語ってしまい、申し訳ありませんでした。
感想や文章の指摘などがございましたら、送っていただけると嬉しいです。
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