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ファルト大震災

数年前のある日、突如起こった大規模地震。

初期微動ことP波が植え付けた人々への恐怖。

建物は半壊状態で、爆発も起こっていた。

地震予想局は、初期微動継続時間で震源を特定。

危険区域を知らせる警報が鳴り響く中、津波が接近。

避難している時、建物の瓦礫に挟まれる者も見捨てることになった親族。

悲劇としか言いようがない酷い、憎い大規模地震だった。

そこに、3人の姉妹が居た。

長女の●●、次女の▲▲、三女の■■。

後に、シャルアとシャルル、シャルナだった。

その三姉妹は、瓦礫に挟まった母親を助けようと試みたが、時間の無駄だった。

母親は逃げるよう、促して三姉妹を逃がした。

逃がした途端、津波が母親を襲った。

苦しい、助けて、死にたくない。

そんな声が響く中、必死に逃げていた。

だが、逃げる猶予も微塵も無かった。

神は味方しなかった。

容赦なく三姉妹を飲み込む津波。

もがき苦しんで亡くなった三姉妹を神はもう一度の人生を与えた。

もちろん、健康に生きれるよう、プログラムしたはずだった。

第95話は、物語の中でも特に重いテーマを扱った回でした。

災害の描写は、作者として書いていても胸が痛くなるような内容で、三姉妹の過去を描くうえで避けて通れない“真実”を形にした回です。

今回描いた ファルト大震災 は、現実の大規模災害を参考にしながら、この世界の設定に合わせて構築しました。

初期微動(P波)やプレート沈み込み、津波の接近など、現実の災害の構造を取り入れることで、読者に「本当にあったかもしれない」と感じてもらえるよう意識しています。

作中に出てきた

「苦しい、助けて、死にたくない。」

という言葉は、三姉妹自身の声ではなく、周囲で命を落としていった人々の叫び を表現したものです。

災害の混乱と絶望を象徴する声として入れた一文で、書いている途中でも手が止まるほど重い場面でした。

三姉妹が母親を助けようとする場面も、助けたいのに助けられない、逃げたいのに逃げられない、そんな“災害の残酷さ”をどう描くか悩みながら書いた部分です。

母親が最後に三姉妹を逃がし、その直後に津波に飲まれるという流れは、悲劇でありながらも三姉妹の絆を象徴する場面になりました。

そして最後の

神はもう一度の人生を与えた

という部分は、ただの転生ではなく、“救済としての転生” を描きたかったところです。

しかしその救済にも“手違い”があり、それが後の物語に深く関わっていく伏線になっています。

全体として、双子の存在理由・シャルナの魔力量の異常・結界の意味...これらすべての根幹に触れる重要な回でした。

重い内容ではありましたが、物語の深みを出すために必要な章であり、作者としても大切に書いた回です。

次回は、この真実を知ったシャルナがどう受け止めるのか、物語がさらに大きく動いていきます。

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