特定
「こちらです」
「ご苦労。」
「威張り過ぎじゃない?」
「それが素のルイトだろ…」
「かなぁ〜」
どうやらその機械を使うには血を使うらしく、針で左人差し指を刺した。
痛そう…やっぱり自己犠牲多いよね〜ルイトって…
一瞬顔を顰めたけれど、すぐに真顔に戻ったルイト。
絶対痛かったんじゃん…
左人差し指から一滴垂れた赤い血液は、皮膚から離れ、機械のギアの部分にぽたりと落ちた。
落ちた途端、パァッと丸く、赤い光の波が広がった。
ルイトはそれを確認し、何かを操作した後、私の手を取り左人差し指を針で刺した。
予告してよっ!痛ぁ〜
涙目な私の左人差し指から流れた赤い血液は、ルイトが操作した部分に垂れた途端、その部分に浮かび上がった黒い文字。
そこには選択肢があり、ルイトは操作した。
そうすると、バッと情報が空中に浮かんだ。
「見つけた…」
ルイトがその情報を見ながら言った。
その情報には、住処や居場所、血縁関係者、勤め先など、様々な個人情報が記載されていた。
これ、ヤバくない????こんな機械があるの知らなかったんですけど…
ルイトは即座にメモりながら所々ボソッと聞き取れない小さな声で言った後、告げた。
「これは…………で……なら……行くぞ!」
行くぞと言うと共に私の手を引いて走り出すルイト。速い速い…
第89話では、ついに シャルナの父親の“現在地”が特定される瞬間が描かれました。
ここまで来ると、物語が本格的に“核心”へ向かって走り出しているのを感じます。
まず、全者情報局の機械を使うために、ルイトが自分の指を刺すシーン。
あれは読んでいても「痛っ……!」と声が出そうでした。
ルイトはすぐに真顔に戻っていましたが、絶対痛かったはずです。
自己犠牲精神が高すぎて、作者としては少し心配になります。
そして、シャルナの指を刺すときに 予告なし で刺すルイト。
これはもう完全にアウトです。
シャルナが涙目になるのも当然で、読者も「言ってから刺してあげて!」とツッコミたくなったと思います。
機械が反応して赤い光が広がる描写は、世界観の“魔術×科学”の融合が感じられてとても良い雰囲気でした。
そこから空中に情報が浮かび上がる演出は、まさに“この世界にしかない技術”という感じで、物語のスケールが一段階広がった印象です。
そして、ついに父親の情報が表示される瞬間。
ルイトが小声で何かを呟きながらメモを取る姿は、普段の彼の軽口とは違う“王族としての顔”が見えて、ギャップがとても良かったです。
最後の「行くぞ!」と同時にシャルナの手を引いて走り出すシーンは、緊迫感と勢いがあって、次の展開への期待が一気に高まりました。
今回の話は、シリアスな内容でありながら、
・ルイトの威張りすぎな態度
・管理人さんの過剰反応
・シャルナの心の中のツッコミ
など、ギャグ要素も自然に混ざっていて、重くなりすぎない絶妙なバランスになっていたと思います。




