そういえば
「なぁ、シャルナの父親って失踪してるんだったか?」
ルイトの言葉にはぁ?と思いながら返す。
「そうだけど…なんで知ってるのよ」
「俺だよ」
「変なこと吹き込んでない?」
「なんで吹き込んだ前提なんだよっ!」
「まぁ、自己否定多いしな…意外に」
「低くくない!」
「低いだろ」
「低い低い」
「コイツ(ルイト)がシャルナは呪われた子なのか?と聞きに来るからだ!」
「コイツとはなんだよ…」
「呪われた子ってw」
「母親死亡、父親失踪、幼なじみの両親死亡まで来たらその子が呪いの子っていう判定になってたからな…アーククライト王国で…」
「なんか酷くない?!」
「そういえば、ルイトならできるんじゃないか?シャルナの父親見つけ出すの」
「できなくはないが…」
「てか、会うのヤダよ」
「そりゃそうだよなぁ〜」
「失踪した理由が重かったしな…まぁ、アレならできるかも…」
「え?アレって?」
「あ〜アレな…天体観測?」
「馬鹿かよ…うちの国に全者情報局があるんだよ」
「「全者情報局?」」
「この世界に居る人の個人情報や位置情報が解る機械がある所だ」
「へ〜」
「便利だな」
「それで、シャルナの父親を特定する。ちなみにその機械を扱えるのはその国の王族のみ…つまり、俺は使えるってワケだ!」
ドヤりながら言うルイトを余所に歩き出す。
「じゃあ行こ〜」
「行くか」
「で!なんで本人置いてくんだよ!」
無視してたからか謎に怒鳴るルイトを置いて、何処かも解らないそのなんちゃら局へ向かう。
何故何処かも解らない…のか…それは引率係的な役割のルイトを放置してるからである。
第87話では、ついにシャルナの“父親問題”に触れる回になりました。
今まで双子や家系書物など、過去の謎が中心でしたが、今回は一気に“現在の家族事情”へと話が進んでいきましたね。
まず、ルイトの唐突な質問から始まるのが、いかにもこの作品らしくて好きです。
「なぁ、シャルナの父親って失踪してるんだったか?」
……いや、急すぎません?と作者も思いましたが、シャルナの反応が「はぁ?」なのも納得です。
そして今回も安定のルイト&レオンの掛け合いが光っていました。
シャルナの自己否定の多さを指摘するレオン、
それを否定しながらも図星なシャルナ、
そしてルイトの「呪われた子なのか?」という爆弾発言。
アーククライト王国の価値観がなかなかに厳しくて、作者としても「いや、判定基準キツすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなりました。
さらに今回の目玉は 全者情報局 の存在です。
世界中の人の個人情報や位置情報が分かるという、ファンタジーなのに妙に現代的な機械が登場し、しかも扱えるのは王族だけという特権仕様。
ルイトがドヤ顔で説明していましたが、シャルナとレオンが完全にスルーして歩き出すところは、作者も笑ってしまいました。
引率係を置いていくから、どこに行けばいいのか分からないのは当然ですね。
今回の話は、シリアスなテーマを扱いながらも、キャラ同士の掛け合いで重くなりすぎないようにバランスが取れた回になったと思います。
シャルナの父親がどこにいるのか、そして“失踪の理由”がどれほど重いのか。
次回から物語がさらに深い部分へ進んでいきますので、楽しみにしていただければ嬉しいです。




