迷いの森
確かここら辺だったような……
「おい、シャルナ...どこまで行く気だ?」
「え?ここら辺に隠れている道があったと思うんだけれど〜」
「それ、アレじゃないか?」
ルイトが指差す方へ目を向けると、茂みの中に少し歪んだ場所があった。
「ココかなぁ〜ふふふふ」
「不気味...」
ということでその茂みの中に入ってみることに。
「狭……」
「ミミルくらいが入りそうな空間だな」
「じゃあ白狐精霊獣の村に繋がるトンネルか!」
「そうとは限らないだろ…」
這いつくばりながら進むと、何かに鼻先にゴンッと当たった。
「痛ぁ〜鼻の被害多くない?」
「日頃の行いだろ」
「何にも悪いことしてないよ?」
「なんでそうなる...」
「ん〜謎にルイトに怒られたくらい?」
「それだよ……謎じゃねーよ...」
「というか結界で入れないんですけど?!」
「じゃあ引き返すか〜ふぅ...」
「引き返すわけないじゃない!術式分析変更結界発動!ふむふむ...ここの術式がここと絡み合って成立してる...白狐精霊獣の毛と引き換えに通すのか...通行証みたいなもの?散歩の時ミミルの背中が禿げてたのはこれが原因か〜」
「あ〜分析始まった……」
「じゃあ〜ここをいじったらできる!人間込みで〜はい!完了!」
「は?」
「じゃあルイト、髪の毛2本ちょうだい!」
「無理」
「なんでよ!」
「自分でやったらどうだ?」
「痛いの趣味じゃないし」
「じゃあなんでその設定入れた?」
「引き換えの時どうなるのか見てみたかったから」
「発想が...」
呆れるルイトの髪をむしって10本くらいゲットしたけれどそんなにいらないから2本残して他はポイッとな
「酷!」
「え?」
「痛かったんだけどさ...躊躇ないな……」
「やっと変わったよね〜自己犠牲しまくってたルイトに言ってよかったぁ〜」
「……あの時は...ありがとな……」
「まさか何年も泣いてないとは知らなかったしね〜」
「別に……」
次の瞬間、歪んだ空間が開き、その先に美しい森が見えた。
「あ!開いた!行こ」
「あ、ちょ...待て!」
「待たないもん!」
「はぁぁ...」
読者のみなさん、今回も読んでくれてありがとう!
第60話は、シャルナのテンションとルイトの苦労が限界突破した回でした。
まず今回のシャルナ、入口を見つけた瞬間の
「ふふふふ」
が完全にホラー。迷いの森よりお前の方が怖い。そして鼻をぶつけるシャルナ。もう鼻の耐久値ゼロ。ルイトのツッコミも安定の鋭さ。
結界解析が始まった瞬間のルイトの
「あ〜分析始まった……」
が完全に“慣れた保護者”で笑う。
そして今回の最大の被害者はルイトの髪。
10本むしられて8本捨てられるという、ミミルの毛より扱いが雑な事件が発生。
シャルナの言い訳が
「痛いの趣味じゃないし」
いや、むしってる時点で十分痛い。
そして急に挟まる感動シーン。
ルイトの「ありがとな」に読者がしんみりした瞬間、
シャルナの
「待たないもん!」
で全部台無し。
さすがシャルナ、空気を読まない天才。
最後は置いていかれるルイト。
いつものシャイ魔に戻って安心した。
次回、白狐精霊獣の村で何が起こるのか、
ルイトの髪はこれ以上減らないのか、
ミミルの反応は如何に?
お楽しみに。(書き終わり次第投稿しまぁぁぁす!毎度遅れてすみません!)




