やっとか……
「帰りますよ?お兄様」
「帰らないと言っているだろう?」
「帰るわよ?リアン」
「帰りません」
「な〜んで2人とも帰るという選択肢の1ミリもないんですの?!」
キレ気味に言うシエル。
こればっかりは仕方ないのぅ…
「お前たちよ…なかなか帰って来ぬから来たぞよ?」
ワシと口調が激似しておる40前後の男性が言った。
「父上、僕はここでルイトを探しているのですよ」
「そうです!そうです!ルイトが消えたと聞いた時は背筋が凍ったものですよ」
「すみません父上…この兄と弟が話を聞かないもので…」
そう言って2人の首根っこを鷲掴みして困り顔をするシエル。なんか逆に不気味になってきたぞい…
「ルイトが消えた…?単なる視察ではなく?」
「ご存知になられていませんか?父上。ルイトが消えてなければこの兄と弟はこんなにこの学園にしがみつきませんよ?」
「なるほどな…まぁ、この息子らは自分の意思をあまり曲げないからのぅ…」
「困ったものです…」
「こっちが困ってるよ…」
「兄さんと同意見です…」
「だから帰りましょう?と言ってるわよね?」
「それがなんですか?姉さん」
「迷惑かかってんのわからないの?王位継承権持ってるのになんでそんなことも分からないのかしら…リアン?」
「王位は王位です姉さん…」
「屁理屈言わない」
「屁理屈じゃありません」
「屁理屈」
「屁理屈ではありません」
「お兄様ならお分かりになされますよね?」
「弟の他に大事な物はn…」
「王位継承有力候補なのに?」
「それはそれだぞ?」
「いつもそれで片付けないでほしいですわね。」
「うっ…」
「まぁ、まぁ帰ろうではないか…帰ってルイトの帰りを待つんじゃy…」
次の瞬間、
ピカーーーーーー
と辺りが白い光に包まれた後、ドサッという音が聞こえた。
光が薄まると、リアン、カイン、レオンが駆ける。
2人の影が見え、少しずつハッキリ明白に区別できるようになったのじゃ。
その2人の影はルイトとシャルナでな、想像できたじゃろ?号泣の嵐じゃ…少し落ち着いた時に話そうかのぅ…うむ…まずはよく帰ってきたのぅ…
第45話は、アーククライト家の“家族総出の大混乱”がついに頂点に達した回でした。
ルイトが消えたことで兄弟2人は完全に暴走し、シエルは姉としての責務と怒りを抱えながら兄弟を回収し、そして父上まで登場してしまうという、家族の心配・混乱が全部詰まったカオス回。
特に今回の見どころは、
• 「帰る」「帰らない」の無限ループ
• シエルの首根っこキャッチ(王女の威厳どこいった)
• リアンの屁理屈 vs シエルの圧
• 父上の“学園長と同じ口調”という地味な衝撃
このあたりの掛け合いが、アーククライト家の“仲の良さと面倒くささ”を完璧に表していました。
そして、そんな家族の混乱がピークに達した瞬間に訪れる
「ピカーーーーーー」 の光。
兄弟たちが限界まで心配していたからこそ、
光の中から現れるルイトとシャルナの影が、より強く、より美しく、胸に響く。
レオンがシャルナに向かって駆け、リアン・カインがルイトに向かって駆け寄る姿は、“家族としての絆”が爆発する瞬間で、父上やシエルの安堵も含めて、再会の重みがしっかり伝わる名シーンになりました。
そしてここだけの話、
「シャルナ&ルイトが不在だとネタが尽きたため、強制帰還させた」という作者の裏事情があるにも関わらず、物語としては“ここしかない”という完璧なタイミングでの帰還になっているのが面白いところではないかと私は考えますw




