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調理実習

この前の授業で、言われた。

「次回は魔術のことではなく、生活能力を鍛えるため、調理実習をする」

意味不明…魔術のことだけしててよ…まぁ、調理は得意なんだけれど…

ということで、調理実習室にやって参りました。

「ミミル…お前邪魔するなよ?」

「わかってるわよ…で、何作るの?」

「確か、ケーキだったような…」

「あっそう」

ミミルは、レオンのところにいるらしい…普通、主のところに来るでしょ…それはさておき私は、レオンとミミルの会話など耳に入らず…

「じ、じゃあ…よろしくな…」

「う、うん…よろしくルイト…」

先日のことで少しばかり気まずいルイトとペアを組むように言われたのだ、先生…やめてよ

ということで、開始された調理実習。

「ルイト、火つけて」

「え?薪にか?」

「オーブンよ」

「あぁ、これどう付けるんだ?」

「は?使ったことない?」

「小さい頃、やったことあるんだが、毒でも作ったとされて調理室は、出禁に…」

「何があったのよ…王族が出禁になることって…というか毒って?!」

「焼き菓子作ってみましょうと言われて、火で炙ってたら黒焦げになって、それを食べたメイドが胃洗浄になって…なんでこんなことになったかと聞かれて、初めてだからだろと言っても信じてくれずだな…」

「えぇ…なんで胃洗浄レベルになるのよ…」

「毒系統魔術の毒の味が少しクセになって…入れたから…」

「味覚とか大丈夫そう?」

「大丈夫大丈夫!成長したし…今度は大丈夫!」

そんな事を半信半疑で信じて数分…

「なんでこうなるのよ…」

「コレ入れたら美味しくなると思ってな…」

「それ、重曹…」

「え?」

「食べれないよ?重曹って…」

「ケーキのクリームって重曹で作ったんだろ?」

「卵の白身と牛乳ね…」

「あと重曹だろ?」

「なんでよ…」

「重曹入れてただろ?小さじ」

「あれは砂糖」

「同じだろ」

「違うって…」

「えぇ〜」

そんな会話をしている私は、気づかなかった…

「あれ、夫婦じゃない?レオン」

「重曹と砂糖を間違えるって…」

「聞いてる?嫉妬してるの?」

「してない…なんかモヤる」

「それが嫉妬って言うのよ…」

「嫉妬じゃなくてだな!幼なじみの立場として、あれはどういうことなんだと思ってるだけでn」

「顔赤いわよ?」

「赤くない!」

「甘酸っぱいわね〜」

「なんだよミミル…大事な主がああなってるんだぞ?」

「使い魔としての思いはひとつ。傍で支えるくらいよ。というか三角関係じゃない…」

「いやいやいや、恋愛として好きじゃないし」

「好きとは言ってないわよ?」

「あっ…」

「やっと気づいたの?馬鹿ね」

「馬鹿じゃないぞ?」

「シャルナが取られても知らないわよ」

「それは困る…」

「レオンくん、シャルナちゃんのこと好きなの?」

「好きじゃない!」

「嫌い?」

「幼なじみとしてなら好きだ」

「好きは同じよ?」

「そんなやらしい意味での好きじゃないからな?」

「わかってないな〜」

「これぞ馬鹿と言うやつね」

「クソォ…」

しれっとこんな会話をしているミミルとレオンの会話内容を…

◇◇◇

一旦料理が終わって、シャルナと(ルイト)は、顔を見合わせる。

スプーンですくって口にすると、案の定意味不明な味だった。

それが何故か面白くて笑うシャルナ。

笑うシャルナを見てると、何故か脈拍が上がる。

なんだこれ…

これが噂の片思いというやつか?

絶対違うだろ…これ…

「ん?ルイト顔赤くない?」

「気のせいだ…絶対…」

「絶対?」

「なんでもない!」

この後、中毒で倒れたシャルナ。(魔力枯渇も含め)

胃洗浄には至らなかったが、申し訳なさ差でいっぱいだ。本当にごめん…

他の女子とレオンのペアは、成功したらしいが…シャルナに危害を加えた自分が情けないな…

調理実習回を読んでくださりありがとうございます。

今回は、シャルナちゃんとルイトくんが、

“ケーキ作り”という平和な授業に挑んだはずなのですが……結果はご覧の通りでした。

まず分かったことは三つです。

• ルイトくんに重曹を渡してはいけません。

• レオンくんは嫉妬を自覚しません。

• ミミルは全部分かっています。

特にルイトくんの「重曹=砂糖」理論は、学園七不思議に追加してもいいレベルです。

シャルナちゃんが倒れた時は本当にヒヤッとしましたが、笑っていたので余計にややこしかったです。笑って倒れるのはやめてほしいです。

一方で、レオンくんはミミルに完全に転がされていましたね。

「嫉妬じゃない!」と言い張るほど、嫉妬に見える不思議。

幼なじみの“モヤモヤ”は、どう見ても“恋の入り口”なのですが、本人だけが気づいていません。かわいいです。

そしてルイトくん。

シャルナちゃんが笑ってくれるだけで顔が赤くなるあたり、こちらも完全に“恋の初期症状”です。

本人は全力で否定していましたが、説得力はゼロでした。

調理実習ひとつで、

恋の気配・嫉妬・重曹事件・中毒未遂が同時に発生する学園は今日も平和です。

次回もゆるく楽しんでいただけたら嬉しいです。

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