71.枷
「ーアンチグラビティーー」
隊長の落ちる速度が低下していく。
「すまない、何故か力が」
「あらららら」
縡がゆっくりと落下する隊長に近づき仕留めにかかる。
「胴体ががら空きじゃない!」
「ー円天・―_」
(踏ん張れなくてうまく技が!)
「っふん!」
殴られる前に礼二が翼を盾にして隊長を庇う。
「うっ」
そのまま礼二と隊長が吹っ飛ばされる。
「スーパーセル」
嵐が縡を襲うが糸で帆を作り、その風を利用してさらに隊長たちに近ずく。
「ーバルーニングコア☆ー」
数十メートルも離れた隊長目掛け糸を出すも礼二の翼を貫通する。
「っく!」
「大丈夫か!?」
「しぶといわね」
礼二の背後にぴたりと着く。
「ーパワポイン、、、トー」
光輪を潜りスピードを上げ縡を振り払おうとするもやはり同じ速度でついてくる。
「ーロンギヌス☆ー」
細い長い糸を手で握りそれを礼二に突き刺す。
「あぁぁぁぁぁぁぁ」
「ここ?それともこっち?いやこっちか」
「あ、はぁぁ、、、、ーシャイニングベルー」
縡の周囲に光が集まっていく。
「あら?」
「ーカオスインパクトー」
隊長を抱えている礼二についていっている縡のさらに背後から拳が縡へと落ちて行く。
またその後ろから輪がカスミに捕まって来ていた。
「今っ!」
「凍結」
「あ?」
縡の足を左手で掴むとそこから縡を凍らせていく。
「それがなんだ、て、、い、、、、う、、、、、の」
「ーグラビティーコアー」
凍った縡に触れ、掌から重力の核を出して縡の体を砕きながら一点に集まっていく。
「礼二!お願いリン」
「『願わくは主があなたを祝福し、あなたを守られるよう――――――」
「これが悪さしてるのね」
バキバキな氷塊になっていた縡のはずだったが五体満足で輪の光輪を掴む。
光輪を掴んでいる掌がジュウジュウとなり、肉が焦げる匂いが辺りに充満する。
「アッツいのね」メキメキ
「やめっっっ」メキメキメキバリッ
光輪を握りつぶす。
「ー聖典・朧ー」
「うふっ」
カスミが殴りで縡を吹っ飛ばす。
「大丈夫?」
「体は何ともないが、力がでねぇ」
炎を頑張って出そうとするがただ掌でパチパチと火種が飛ぶだけ。
「そんな、それじゃ礼二の傷は」
「あぐっ」
右目を抑えながら苦しみ始める輪。
「リン!しっかりして!」
「あっがっうあっ」
右肩が蠢き始める。
「あああああああああああ」
「リン!」
「ははははははははははははは」
いつの間にか近くに来ていた縡が高笑いする。
「はぁすべてあなたのせいなのよ?あなたが落ちてしまったから。あなたが私に斬られてしまったから。あなたが相性の悪い木偶の力を使ったから。全部!あなたのせい」
左目を大きく開けとてつもない目力で隊長を見つめ続ける。
「はぁはぁはぁはぁ」
「あなたのせいで!」
輪の腹を糸でゆっくりと、しかしその場の誰も反応できない速度で突き刺す。
「あがっ」
口から血を流して気絶し、それと同時に右腕からうにょうにょと黒い何かが生えてくる。
「あなたが皆の足枷なのよ?隊長さん♡」




