69.ウェーブ
【そうとは言ってないノラ】
途端、縡の体が光始める。
「間一髪ね」
なんだ?
輪の右腕が震え始める。
【出してノラ~】
元の記憶から何か伝えているのか?
縡を囲んでいた闇が引っ込み始める。
「おい!」
「リン!どうした!?」
「腕が、勝手に!」
「そっちもなのね」
掌に戻っていった闇が体の中から輪の頭に移動していく。
「ちょっ!」
闇が目を通ったあたりで侵攻を止める。
それと同時に縡も動く。
「ーマリオネット☆ー」
糸が縡の周りの広範囲を囲う。
「っぶね」
糸に飲まれる前に二人の重力の向きを変えて距離を取らせるナノ。
「ありがと」
「ぐぅうぅぅ」
右肩を抑える輪を心配するカスミ。
「どうしたの?なに、、、が」
輪と目が合うカスミ。
「一体何が」
カスミが見たのは
輪の右目全体が黒く変色しており、右肩が凍っていてそこから下が折れていた。
「俺はいい、今は縡に集中しろ」
【本当に大丈夫ノラ?】
うるせぇ!
とても大きな繭になっている縡。
「一体なにを」
「おねぇちゃーん!」
後ろから礼二が飛んでくる。
「礼二!一人なの?」
「うん、皆はアロガンを置きに行った」
「そうか」
「おい!来るぞ!!」
繭が割れ始める。
「これ、壁じゃなかったの!?」
繭の亀裂の間に人影が見える。
「一人の敵、、、、だ、、、よ?」
亀裂を広げるように何体もの人型がはい出てくる。
「一人ってより、一軍隊の間違いじゃない?」
繭が完全に開く。
「「「は?」」」
繭の中には軽く数千を超える人型と一つの巨大生物が姿を現す。
「あいつらは分かるけど、いや分かんないけどまだ百歩譲って分かるけど、あれは大きすぎるだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
巨大ミニオンは海から胴体が生えてるかのような体格で天に伸びる首や顔がカスミ達を見下ろしている。
「そうか、宇宙に散っていった瓦礫を糸で巻いて兵隊を作ったのか」
数千のミニオンがカスミ達を襲う。
「来るぞ!」
「ちょちょ待て待て待って!」
「「「「「「「「「「「ははは/はは\はは│はは/は\はは/はは│はは│ははは\はは」」」」」」」」」」」
「ー円天・斬ー」
だがその数千が一瞬で木っ端微塵に切り刻まれる。
「え?」
「間に合った」
「ゑ?」
「どうした?カスミ」
「そういや村上さんってバケモンだったなって」
「まだ来るぞ!」
巨大ミニオンの体から今度は先のミニオンとは桁違いの数のミニオンが出てくる。
「今度はみんなで片づけなきゃいけないな」
「行こうか」




