63.本体
「ー聖典・狂撃ー」
続けてもう一撃、魔王の顎に回し蹴りを食らわせ距離を取る。
「――!!?」
(何だこの感覚は、体にはダメージがないが僕にはしっかりとダメージが入っている)
「っクソガキがぁぁぁぁぁぁぁ」
魔王が何かを出そうとするも何も出ない。
「アロガン!そのまま見ててくれ!」
早く終わらせる。
カスミが魔王の方向へ水平に落下していく。
「ー聖典――――」
「クソぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「―――超新星ー」
カスミの拳が魔王に心臓に落下し、魔王から黒い煙が
車のエンジンから出るガスの如く周囲に噴射する。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「うらぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「いぃぃぃやぁめぇろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
周囲が黒い煙幕で覆われカスミと魔王をアロガン含め誰も目視できない。
衝撃波が広がり、ほんの少し遅れて轟音が響く。
その衝撃で煙幕が徐々に晴れていく。
「カスミ!」
煙幕が完全に晴れるとカスミが魔王の体を支えていた。
「やったか!!!」
皆が戦いが終わったと安堵していた。
その時
隊長の視界の端で何かが光速に移動する影が見えた。
「なんだ?」
その影を目で追っていくと影はアロガンの顔の真横を通過したのが確認できた。
「―――!!!」
「ぁぁぁぁ!!!!!!」
「アロガン!」
右目を手で抑えているアロガンの背後から影が旋回しもう一度急接近する。
隊長が影に落下していく。
「ー円天・斬ー」
影に剣をぶつけるが斬ることはできなかったが威力を殺すことに成功した。
「お前は?」
「本当にめんどくさいよ君達」
「ー秘伝・甲ー」
影を吸い寄せて斬ろうとするも瞬き一つでその場から姿を消してしまう。
「カスミ!今のは?」
「魔王だよ」
「どういうことだ?魔王はそいつじゃ」
「この子は魔王に寄生されてただけだ」
「じゃあ」
「おねぇちゃーーーーん!」
先ほどカスミを日本まで運ぶために飛んで行った礼二が戻ってくる。
「来るな!礼二!」
魔王が礼二に急接近する。
「なんだこいつーシャイ二――」
「さぁ僕と一緒に悪者をやっつけよう」
レイジの体に魔王が寄生する。




