29.真人
車を止め、一斉に外に出る。
「キショ過ぎコイツ」
「馬鹿!また怒るだろ」
ウラの言った通りそいつは怒り出しカスミ目掛けて腕を伸ばす。
(あの模様!真人か)
あの模様どこかで...
「避けろ!」
体を転がし間一髪のとこで攻撃をかわす。
「お姉ちゃん!あいつ真人だ!」
「魔人?」
真の人と書き真人
彼らは魔王城でノラ細胞と適合したものをそう呼ぶ。
文字通り自分が真なる人間だと思っているからだろう。
ノラ細胞は名前付きから直接ノラ細胞を頭から被り、体に侵食させ、足から出てくる。
適合しないものは全ノラ細胞は足から出るが適合したものは適合部位でノラ細胞が止まりその部位へ浸食する。
浸食した部位にはマークがしるされそれと同時に能力が適合した部位に沿ってランダムに与えられる。
礼二は脊髄と適合したので背中にマークがある。
そして今回の真人は両掌つまり両掌から能力が発動している。
つまり
「手のひらに触れちゃだめだ!そいつは僕が」
「分かった」
「変身」
カスミの姿が変わる。
「それって...」
「エンチャント」
ステッキから風を出し、そいつを野原へと吹き飛ばす。
「まってて二人とも、今倒してくる」
カスミは体に風をまといそいつのいる野原まで飛んでいく。
「君が誰だか知らないけどあいつらに手出すんなら容赦しないから」
そいつが手で顔を隠しながらうずくまっている。
なんかかわいそうだな
「ね、ねぇ」
「なんだよ」
「私、綺麗?」
「さっき見たけどブサいくかな、あと変なことしてきたから嫌い」
・
・・
・・・
「は?それだけ?何この質問」
「うばああああああああああああああああ」
そいつが突然叫びだし、地面に手を置く。
「クバ・サーカス」
辺りがみるみると夜になっていく。
「なんか野原の方変だぞ、俺たちも何とかして降りよう」
「手、握って」
「あ?あ、あぁ」
ギュ
「変身」
「お前も!?」
「これ内緒、さ行くよ」
「な、なにこれ」
「カスミー!」
「二人とも危ないから、てかどうやって!?」
「いいから敵に集中何か来る」
月が昇り、森や野原が荒れ、土の中から手が出てくる。
「これもしかしてゾ!」
出て来たのは見覚えのある人形たち。
「これ夢の!二人ともそいつから目離しちゃだめだ」
「私はイルザォン天使を殺すように命令され7年前からあの館に住んでいたのですがようやくあたりを引いたらしいです」
(誰だイルザォンってだがあのマークは、てことは選別者?ナチュラルの方か)
礼二達は魔王城で養殖された人間。
母もナチュラルだが適合したのは子宮
父もナチュラルで適合したのは生殖器
つまり生むものはほぼほぼ適合する人間。
だがナチュラルはもともと地球にいた人間。
最初からノラと適合する
プリキュアになれる素質を持つもの。
力の差は圧倒的にナチュラルの方が上。
「ここは逃げよう」
礼二がカスミの方を向く、視界がばらける。
グサ
「うっ」
「礼二!」
グサ
「ダメだカスミ、目を離すと刺してk」
グサ
「瞬きもだめなの...か」
(くそ死ぬ、僕のニンバスもコントロールできないから二人にもあたってしまう)
「カスミーーーーーー!」
「生きてる~エンチャント」
三人の体に自然が付与され傷口が治っていく。
「万事ー」
「致命傷は避けたら何とかだな」
(なんだこれ、この力やっぱりお姉ちゃんは怒の天使と契約してるのか、でも怒はどこだ?)
「何とかってこいつ攻撃効かないよ、さっきから雷当ててるけど」
「この空間はいわば夢の中そしてその夢の支配者があいつだよ」
「じゃ無理くない?逃げる?」
「俺に考えがある」
「ウラ?なに?」
「この空間をお前の力で上書きするんだ」
「え?呪術?」




