表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Aster Crown 〜100勝するのが面倒で100人乱戦に出たら優勝して、最強の仲間ができました〜  作者: 辛子高菜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/46

第十八話 ブロンズランク



依頼についていくのと別に、ソロランクにも挑戦した。

ブロンズランクでもいいと思っていたが、ランクが上がると難易度の高い依頼も受けられるようになるし、報酬も上がるらしい。

お金は大事だ。

シルバーに上がるまで先は長いけど、こういうのはコツコツやるのが大切だとターニャが教えてくれた。

ギルドハウスを買う費用も俺はほとんど出せていない。

だからその分もちゃんと恩返しがしたかった。



「そういや」


wildfoxのガレージでJr.が工具を片手に言った。


「今月はメレー出ねぇのか?来週だろ」


「え?」


 俺が顔を上げると、ソロが続ける。


「10万はデカいよなぁ」


「…また出てもいいの?」


思わず聞き返す。

Jr.は鼻で笑った。


「規約では禁止されてねぇぜ、まぁ1回優勝したと言ってもまだ優勝できるとも限らないしな」


ポポが楽しそうに言う。


「バイオレットはブロンズに上がった後、メレー三連覇してたけどネ」


「三連覇!?」


俺がヴィオを見ると、ヴィオは視線を逸らした。


「昔の話よ」


ターニャさんがすかさず身を乗り出す。


「3ヶ月でシルバーランクに上がったのよ、さすが紫電だわ」


「ターニャ」


「事実じゃない」


「この3週間でいろんな依頼を受けてただろ、動きもだいぶ仕上がってきた」


「そうですか?」


「あぁ、粗さもかなりなくなったしもう簡単にゃ負けねーよ、お前は」


そう言われると胸の奥が少し熱くなった。

Jr.はこういう時変に持ち上げたりしない。

だからこそ、その言葉はすごく嬉しかった。


「…じゃあ、出てみようかな」


ポポがにっと笑う。


「いいネ」


ビアンカも頷く。


「無理はしないこと、怪我したらすぐ下がるのよ」


「はい」


ターニャさんはすでに端末を取り出している。


「今度はちゃんと告知しましょう、あなた前回は優勝後に肉投稿だけだったから」


「告知…」


「大事よ、注目されるのもランカーの仕事」


「それに、お前に賭けたら儲かるしな」


悪い顔で笑う。


「ひひひ」


「それ目的なの?」


「悪いか」


「いえ…正直でいいと思うよ」


「お前、そういうとこだぞ」


ソロが静かに言った。


「今回は警戒される、前回のようにはいかない」


ヴィオも頷く。


「あなたはもう無名じゃない」


俺は少しだけ息を呑んだ。

無名じゃない、まだ慣れない言葉だった。


「でも」


ヴィオは続ける。


「それでも、勝ちに行くなら手伝う」


ポポが拳を鳴らす。


「作戦会議ネ」


ビアンカが笑う。


「装備も調整しましょう」


ターニャさんが目を輝かせる。


「告知文は私が見るわ」


ヴィオが静かに言う。


「ロッキー」


「はい」


「前回は知らずに出た」


「はい」


「今回は理解して出るのよ」


俺はゆっくり頷いた。

前回はただ早くブロンズになりたかった。

今回は違う。


 Aster Crownのために


 自分がもっと上へ行くために


 みんなに少しでも恩返しするために



「勝ちたいです」


俺がそう言うと、Jr.は満足そうに笑った。


「よし」


ポポが大きな手で俺の背中を叩く。


「今月のメレーも荒れるネ」


ターニャさんが端末を構える。


「投稿するわよ、ロッキー」


「えっ、今?」


「今」


俺は困りながらも少し笑った。

そして言われるままにxNestを開いた。


《今月のメレーにも参加します。前回よりちゃんと頑張ります》


投稿して数秒。

通知がまた、勢いよく増え始めた。


「…うわ、きた」


Jr.が笑う。


「始まったな」


ヴィオは少しだけ口元を緩めた。


「今度は、ちゃんと見られる側ね」


俺は端末とみんなの顔を交互に見ながら、少しだけ緊張して、でもそれ以上にわくわくしていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ