Episode 22
15時12分00秒、帰りの挨拶も終え、私は忘れ物がないかを確認してから、席を立ち、教室を後にした。
私に続いて、秋人と寧々さんが廊下に出る。
「俺は一旦家に帰って、道具を持ってくるよ、寧々はどうする?」
「私は秋人くんが戻るまで料理研究部にいるよ、戻ってくる間に一品作って秋人くんに味見してもらおうかな!」
料理研究部……? この学校にそんな部活があったのか。
「ありがとうな、たぶん戻ってくる間にお腹が空くから丁度いいと思う」
私は思い出した、確かに、この学校の部活動リストの14番目に料理研究部と記載されていた。
二人の会話を聞いていると、何故か深く考え込んでしまう。
私は二人の会話が聞こえないように、早歩きで昇降口へと向かった。
校門を抜けて、駅へ直行する。
私は帰宅部で、委員会にも所属していない。
この学校は委員会への所属が義務付けられていない。
私がここの高校に入ろうと思った理由は、委員会への加入が義務付けられていないということが一つの理由になっていた。
私は予定通りの電車に乗り、予定通り帰宅した。
16時20分00秒、私は帰宅して真っ先に愛子の部屋の前に移動した。
私は右手をグーにしてドアを3回ノックした。
「はーい、お姉ちゃん?」
「そうよ」
私が返事をした後直ぐに、ドアが開かれた。
「お姉ちゃん、ただいま!」
愛子の元気な声に、私は安堵した。
「おかえり、なにもなかった?」
「うん! なにもなかったよ!」
愛子は笑みを浮かべた後、「じゃあ私宿題あるから!」と言ってドアを閉めた。
「頑張りなさい、応援してるわ」
私はドアの向こうにいる愛子へ応援メッセージを送ってから、自室に戻る。
……今頃、秋人と寧々さんは二人三脚の練習をしているのだろう。
「駄目だわ、これから夕食を作るまでは勉強の時間、無駄なことは考えない……」
私は深呼吸をして、制服のままデスクの前に座った。
16時25分00秒。
予定では、18時30分に夕食の準備を始めるまでの時間まで、学校から出た宿題と数学の予習をする時間になっている。
「順調ね、完璧……」
――なのになぜ、私はこんなにももやもやしているのか。
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