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Episode 17

 13時40分00秒、私は40分遅れで自室のデスクに着席した。


「40分……40分あれば単語3桁は回せたわ」


 電車でも単語をひたすら練習していたけど、やっぱり周りが騒いでいたり、揺れたりして集中できなかった。

 私は暗記カードを取り出し、集中する。


 「ハンドカフス……意味は手錠、ハンドカフス……」


 単語を音読していると、スマホの通知オンが鳴り響いた。

 私は一度音読を止めて、通知を確認した。


 秋人「そういえば、俺への命令ってなに? 教えてくれ!」

 「あ……そういえば、連絡してなかったわ」


 私は考えていた命令内容を素早く打って返信した。


 野上智乃「寧々さんと付きあって」


 既読が付いたことを確認して、暗記カードを再び手に取る。秋人が寧々さんと付きあってしまえば、私のルーティンに支障はでないはず。

 再び通知オンが鳴るが、私は無視して単語を音読する。


 月曜日の朝、7時22分00秒。私は英単語を暗記する習慣を終え、雑談相手の山宮さんがくるのを待っていた。

 7時25分00秒、山宮さんらしき人がこちらに近づいて来た。


 「山宮さん、おはようございます」

 「あら、今日も朝早くきて偉いわね、今日はいるのかなって思ってちょっと楽しみにしてたのよ」


 山宮さんは穏やかな表情を見せて言う。


 「ありがとうございます」

 「そういえば、あの子は今日こないのかしらね?」

 「あー……、来るとは思いますけど、時間ギリギリに来ると思います」

 「そう、残念だわ」


 そんな話をしていると、私のスマホから通知オンが鳴り響いた。


 秋人「通話着信」


 「どうしたの?」

 「あ、あの子から通話がかかってきまして」

 「あら、連絡先交換したのね! よかったわ!」


 そういえば、あの時その場に山宮さんがいたことを思い出した。


 「あ、かけてもいいわよ、気にしないから」

 「……失礼します」


 私は出るボタンを押し、スマホを右耳に当てる。


 「野上さん! 昨日の寧々さんと付きあってっていうやつって本気でいってるのか? 俺命令だから告白はしょうがないからするけど無理だと思うぞ!」

 「いいえ、秋人なら寧々さんと付きあえるわ、そこは問題ないわよ」

 「そ……そうか? なんでそんなに自信あるのかわからないけど、告白は今日するつもりだ、告白したら命令に従ったっていうことでいいよな?」

 「もし仮に告白が成功しなかった場合は、いいことにするわ、でも、確実に成功するわよ」

 「とりあえずまた学校で……」

 「わかったわ」


 私は通話を切り、元の場所に戻した。


 「恋バナでもしてたのかしら」

 「……まあ、そんなところです」

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