↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歌声に花咲かせ  作者: 宮島485


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
23/27

先輩の過去

あれは、中学生の頃の話


私はスクールアイドル部の強豪校にいた。全国大会の常連校で、部員も多くて、練習も厳しかった


大会に出られるのは選ばれた数人だけ


みんな必死だった。放課後も、休日も、夜まで残って踊った。誰も弱音なんて吐かなかった



最後の夏大会のメンバー選抜会の前夜、私たち3年生は円陣を組んだ


重ねた手のひらは、汗ばんでいて、少し震えていた


「絶対、みんなで出ようね」


誰かがそう言って、私たちは笑った


本気で信じていた



結果発表の日


静まり返った部室で、顧問の先生が名前を読み上げた



三年生で呼ばれたのは



―私だけだった



一瞬、胸が熱くなった。努力が報われたんだと思った。ずっと目指していた舞台に立てるんだと


でも、顔を上げたとき、視界に入ったのは、あのとき手を重ねたみんなだった


みんな、拍手してくれていた


「おめでとう」


そう言って、笑ってくれた


その笑顔が、少しだけ遠かった


私はうまく笑えなくて


それから、私は自分から距離を取った


誰も責めなかった。責められてもいない。ただ、私の中で何かが引っかかっていた


一緒に出ようと言ったのに


私はひとりだけが選ばれた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。