↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女戦争 ~ロストグリモワールを俺は知っている~  作者: ゆき
第九章 心恋

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

170/206

op9 永遠の愛から

「ねぇ、ルル」

『はい、デウスエクスマキナ様』

 AIルルが現れる。

 デウスエクスマキナが屋根に座って足を伸ばしていた。


「サマエルを取りこんじゃったけど大丈夫だと思う?」

『はい、デウスエクスマキナ様の想定内かと思われます』

 デウスエクスマキナが中庭に咲く黒い薔薇を見つめる。


「・・・だって、メシェト」


「貴様・・・・」

 メシェトがデウスエクスマキナの前で怒りをあらわにする。


「こんなところで魔法少女と主を穢してどうするつもりだ? 魔法少女戦争を潰す気か?」

「いえ、全て順調に進んでる」

 髪を耳にかけてほほ笑む。


「これが順調? 魔法少女アカデミアなんかやらなければこうならなかっただろうが!」


「全て計画通り。『ロンギヌスの槍』の聖霊ならわかるでしょ?」

「っ・・・・・」

 メシェトが奥歯を噛んだ。


「あの穢れの力なら、魔法少女たちを飲み込み続ける・・・魔法少女の悲鳴が聞こえるだろ」

 メシェトが言いながら、顔をしかめる。


 黒い薔薇に引き寄せられるように、魔法少女たちが集まってきていた。

 1人、1人と途切れることなく吸収されていく。


「魔法少女戦争は時間が経つにつれて、戦える人が減るのは仕方のないこと。歯車は待ってくれない」

「相変わらずだな」

 メシェトが息をつく。


「僕には君の考えることがわからないよ」


「ねぇ、魔法少女に同情してるの?」

 デウスエクスマキナが黒い薔薇を見ながら、目を細める。


「・・・・・」

「駄目じゃない。聖霊はあくまで聖霊なんだから。魔法少女に肩入れするとバランスが乱れちゃう」

 意地悪くほほ笑んだ。


「どうして、そんなにサマエルとリリスが魔法少女戦争の勝者になって、『ロンギヌスの槍』を手に入れることが気に食わないんだ?」


「さぁ、私は舞台を綺麗に動かすことしか知らない」


「あくまでも、腹の内は隠すか」

 メシェトが腕を組む。


「説教なら聞かないから」

「聖霊が神に説教するわけないだろ・・・僕はただの聖霊だ。だから、今から話すことは『ロンギヌスの槍』の意志ではないが・・・」

 メシェトが笑いながら、両手を握り締めていた。


「君が誰を魔法少女戦争の勝者にしたいのかは、大体わかってるよ」

「ふうん」


 黒い薔薇がゆっくりと動き出して中庭から出ようとしていた。

 魔法少女を取り込むたびに大きくなっていく。


「でも、彼女が勝者になっても、魔法少女戦争は止まらない。どうして、そんなことするんだ?」


「全ての根源は愛でしょ?」

 デウスエクスマキナが立ち上がる。


「は・・・?」

「永遠に愛することから、魔法少女戦争は始まったの」


「・・・極論だな」

「真実でしょ?」

 黒いローブをふわっとさせて、口に指をあてる。


「メシェト、あまりここにいると、『ロンギヌスの槍』が穢れちゃうんじゃない?」

 メシェトに近づいて、顔を覗き込む。


「まぁね。じゃあ、僕はもう行くよ」

 手を挙げて背を向ける。






「ルル」

 メシェトがいなくなったのを確認して、デウスエクスマキナがもう一度AIのルルに声をかける。


『はい、何でしょうか?』

「ルル・・・」

 デウスエクスマキナが長い瞬きをした。


「・・・少し傍に居て」

『承知しました』

 デウスエクスマキナがその場に座り直す。

 AIのルルがデウスエクスマキナのローブの裾を直してから、隣に座っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。