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マギクラフト・マイスター  作者: 秋ぎつね
89 X基地決着篇
3453/4361

89-18 礼子の快進撃

「こちらは礼子お嬢様。我々の『ご主人(マスター)様』のお嬢様です」

「礼子と申します」


 小ホールに戻った礼子と『コスモス600』。

 『コスモス600』により礼子は紹介される。


「我々の最大戦力です」

「そうか。レーコ殿、よろしく頼む」

「はい。事情は承知しています。『ウィカ』さんを『アイオーン』の下に連れていけばいいのですね」

「そういうことになる。だが、それはかなり困難だ」


 だが、礼子は首を横に振った。


「ここにわたくしがおり、お父さまがバックアップしてくださっている以上、問題ありません」

「そうなのか? その『お父さま』とは?」


 『1』の疑問には『コスモス600』が答える。


「礼子お嬢様が言う『お父さま』とは我々の製作者であり至上の主人(アークマスター)でもある、『魔法工学師マギクラフト・マイスター』仁様のことだ」

「そうか、そういうことか。自動人形(オートマタ)を人間扱いするということは理解できないが、把握はした」


 『魔導大戦』当時の倫理や慣習は今現在とかなり異なる。

 当時の感覚では、自動人形(オートマタ)やゴーレムは『物』であり『道具』である。人間扱いしていた者は皆無。……エレナを作った女流技術者、シェンナを除いて。


 それはそれとして、礼子を加えた『パークス派』は行動に移った。

 役割分担として、礼子が先陣を切る。『コスモス600』は『ウィカ』を守って中団に。そして殿しんがりはゴーレム5体が守る、というわけである。

 進むべき方向は、『(サブ)自由魔力素(エーテル)波使用の覗き見望遠鏡(ピーパー)』で『X基地』内部を透視した仁から指示される。


*   *   *


「うん、『(サブ)自由魔力素(エーテル)波使用の覗き見望遠鏡(ピーパー)』は十分に機能しているな」

『はい、御主人様(マイロード)


 旗艦『アドリアナ』で『(サブ)自由魔力素(エーテル)波使用の覗き見望遠鏡(ピーパー)』を操作しているのは統括魔導頭脳『大聖』。

 礼子たちがいる場所をきっちり捉えていた。

 内蔵魔素通信機(マナカム)と連動させれば、より状況把握の正確性が増す。


「礼子、頼むぞ。……何かあったら、すぐに介入するからな」


 『アドリアナ』の司令室で、仁は見守っている……。


*   *   *


 最下層の小ホールを出た一行は、何の妨害もなく、階層を1つ上った。

 『アイオーン派』と『パークス派』の戦闘は、『パークス派』の圧倒的不利により、休戦中のようである。


「順調ですね」

「ずっとこうならいいのですが……そうもいかないみたいですね」


 通路の曲がり角の先に待ち伏せていた戦闘用ゴーレムが、いきなり剣を振り下ろしてきた。


「いるのはわかっていましたよ」


 余裕を持って『桃花』でそれを受け止める礼子。

 受け止められた剣の方は無事ではすまず、切り飛ばされて長さが3分の1になってしまった。


「どいてください」


 間髪を入れず、礼子は襲って来たゴーレムの四肢を切り飛ばす。

 これで戦闘用ゴーレムと言えど動けなくなったわけだ。

 綺麗に切断したので修理も楽なはず……である。


制御核(コントロールコア)は傷つけていません」


 礼子は通路の先へ。


「レーコ殿はまるで曲がり角の先が見えているようだな」


 『1』が感心したように言う。

 そう、礼子には、内蔵魔素通信機(マナカム)を通じ、『実際に見ている』仁からの情報が送られてきているのだ。

 待ち伏せがあれば、その都度『気をつけろ』と警告が発せられる。

 壁に埋め込まれた罠までは確認する時間がないが、『そのようなものはないはず』と『1』が保証している。

 『アイオーン』のあるフロアは追加で罠や防御機能が設置されている可能性はあるが。


 そのフロアで、礼子は2体の戦闘用ゴーレムを無力化した。

 さらにフロアを1つ上がる。


「うむ……レーコ殿の強さには恐れ入る。さすがに『魔法工学師マギクラフト・マイスター』殿が信頼する自動人形(オートマタ)だ」


 舌を巻く『1』。

 礼子はすたすたと無人の通路を進み……。


「その先の曲がり角に2体います。注意してください」


 と注意喚起をした後、弾丸のように飛び出した。

 そして一瞬で曲がり角に達した後、潜んでいた警備用ゴーレム2体を、あっさり無力化する。


「あと3階層ですね」

「う、うむ」


 『無人の野を行く』という形容が似合いそうな礼子の快進撃に『1』をはじめとする『パークス』側のゴーレムたちは若干引いているようにも見えた。

 実際、地力の差もとんでもないものがある上、仁から先に何があるのか教えられているのだから無理もない。


 そしてまた1階層上へ。

 残りは2階層である。

 このフロアにはかなりの防衛機構が備え付けられているようだ。軍部に接収された後の付加設備らしい。

 というのも、床下や壁の中に隠すわけでもなく、ある意味堂々と通路や天井に設置されているのである。

 つまり目視できるのだ。


「『物理障壁(ソリッドバリア)』」


 襲い来る矢玉の雨。

 礼子自身は痛痒つうようすら感じないものだが、背後のゴーレムたちはそうではない。


 『物理障壁(ソリッドバリア)』で防御しつつ、


「『雷の洗礼(サンダーレイン)』」


 魔法で防衛機構を破壊していく。


「この上が『アイオーン』のあるフロアですね」


 あと1階層……。

 いつもお読みいただきありがとうございます。


 20221003 修正

(旧)礼子無双

(新)礼子の快進撃

 02-20と同じサブタイトルだったので……


(旧)「こちらはレーコお嬢様

(新)「こちらは礼子お嬢様

(旧)「レーコお嬢様が言う『お父さま』とは我々の製作者であり

(新)「礼子お嬢様が言う『お父さま』とは我々の製作者であり

 蓬莱島勢は『仁』『礼子』とちゃんと発音できそうですよね

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― 新着の感想 ―
[一言] >我々の最大戦力です  蓬莱島の自動人形、武装を全部投入して老君が全力で作戦を練っても勝てません。 >あと1階層  アイオーンの下についたらまずはバルスと一言。
[良い点] 同タイトルの02-20に比べて大人しい、と言うよりも、それだけ効率よく成長したのでしょう、きっと。 [気になる点] ただ今回は、礼子だけでなく、仁のアシストも大きいので、礼子無双と言うより…
[一言] >>礼子無双 ハ・ルビ「ふっかt・・・・って終わってる・・・」さすさす >>理解できない 仁「・・・・・・」ふいっ 腐「あっちの気嚢は無いのに・・・・」 >>シェンナを除いて ハ「愛が重…
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