第6話 工事業者
職員室に入ると明智さんが何人かの教師に
工事業者の事を聞いてまわった。
そして教頭先生が依頼をしたとのこと。
そこでさっそく教頭先生に聞いてみた。
「ちょっとした貯水槽の修理だよ。
そんなに大したことじゃない」
「日曜だけで終わったのですか?」と明智さん
「そう。日曜の午後2時間ぐらいで終わったんじゃないかな」
「何人ぐらい来てました?」
「3人」
「ちなみにどこの会社に頼みました?」
「そんなことが必要かい?こういうことは
あまり言えないんだよ。では」
と言って教頭先生は去ってしまった。
「話途中で終わってしまいましたね」と進藤さん
「まあ必要な情報はわかったから十分だ」
明智さんはメモに今の内容を書き始めた。
チラリと覗くと、会社名も。
「明智さん、なんで会社名までわかったんですか」
と小声で聞く進藤さん。
「机を見て見ろ」
進藤さんが教頭先生の机を見ると名刺が置いてある。
○○会社。
貯水、修理、点検、交換……
沖本と名前と電話番号も。
今日の明智さんは有能だ。
今までの体たらくはなんだったんだろうと思った。
職員室を出ようとすると、数学教師に明智さんが捕まった。
最近成績がよくないのでがんばるようにと言われていた。
明智さんが渋い顔になった。
職員室を出ると
「明智さんこれからどうします?」と進藤さんが聞いた
「この会社に電話をしてみるか」
明智さんが進藤さんをジッと見る。
「明智さんどうしました?」
「電話。電話かけてくれ」
「明智さんがかけて下さいよ」
ブツブツいいながら、スマホを取り出し電話をした。
「わたくし、平坂ヶ峰高校の生徒会のものですが、
日曜日の修理の件で沖本様に聞きたいことがありまして」
「はい、どうされましたか?」
「修理中変わった事、え~と大きなものなど見ませんでした?」
「大きなもの?う~ん。生徒に頼まれて屋上になんか丸っぽいのを
運んだぐらいかな。2人で運んだよ」
「どんな生徒に頼まれました?」
「男子生徒としか」
「作業は何時ぐらいに終わりました?」
「14時前ぐらいかな」
「あ・ありがとうございました」と明智さんがスマホとともに
頭を下げた。
「ふ。たわいもない」と明智さん
「それで、なにかわかったんですか」
「進藤。屋上に行くぞ」
2人でさっそく屋上に向かった。
屋上は鍵がかかっていたので、職員室に行き鍵をもらう。
そして屋上に出て辺りを見回す。
「何もないですね」と進藤さん
明智さんが貯水槽の方に歩いて行く。
そして貯水槽の裏手に黒いカバーで覆われた、
丸く大きなものが。
カバーを開けると大きなバスドラムだった。




