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33話 星の輝きⅨ
「……リリエッタ……」
レオンが剣を構えようとするが、疲労で腕が震える。
リリエッタは何も言わず、ラトソルの前に膝をついた。
その指先が、ラトソルの頬に触れそうな距離まで伸びる。
ラトソルは動けない。
レオンも止められない。
——倒れ伏したラトソルの呼吸は浅く、星輝の光はほとんど消えていた。
レオンは剣を構えようとするが、腕が震えて上がらない。
リリエッタはそんなレオンを一瞥しただけで、まっすぐラトソルの前に膝をついた。
その手には、細身の短剣。
刃は迷いなく、ラトソルの喉元へ向けられる。
「……やめろ……リリエッタ……!」
レオンの叫びは、弱々しく空気に溶けた。
リリエッタは答えない。
ただ、刃をラトソルの肌に触れさせるほど近づけ——




