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30話 星の輝きⅥ
「星の行進——第二楽章」
ラトソルが手を掲げると、星々が一斉にヴァルドへ向かって降り注いだ。
ヴァルドは魔導書を盾にするが、星光がページを貫き、黒い文字が霧散する。
「深淵の……記録が……!」
「終わりだ、ヴァルド!」
レオンが横から飛び込み、ヴァルドの腕を切り裂いた。
その隙に、ラトソルの星光がヴァルドの胸を貫く。
「……見事だ。勇者と、その星輝……」
深淵の書記官は、崩れ落ちるように消えた。
デルタ、ヴァルド。
四天王のうち二人が、ついに倒れた。
残るは——終末時計オークル・マーサと、第四席リリエッタ。
星輝の光が揺らめく中、ラトソルは静かに息を整えた。
レオンは剣を握り直し、前を見据える。
「ラトソル……まだ、いけるか」
「もちろん。レオンが隣にいるなら」
その言葉に、レオンは小さく笑った。
戦いは、まだ終わらない。




