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27話 星の輝きⅢ
マーサの言葉と同時に、星の時間がゆっくりになり、そして止まった。
「時間停止……!」
レオンが息を呑む。
だがラトソルは、微動だにしない。
「止まったように“見える”だけだよ。星は、時間の外側にある」
ラトソルが指を鳴らすと、停止したはずの星光が、時間の檻を破って再び動き出した。
オークル・マーサの顔色が変わる。
「嘘……!」
星の奔流が四天王を包み込む。
大地が震え、空が裂け、光が世界を塗り替えた。
——その中心で、ラトソルはただ一人、膝をつくレオンを守るように立っていた。
「レオン。立って。まだ終わってない」
光が収まると、四天王の姿は瓦礫の向こうにぼんやりと見えた。
倒れた者はいない。だが、確かに傷ついている。
そして、瓦礫の上に立つ影がひとつ。
「……さすがね、ラトソル」
それは、第四席、リリエッタ。
「ここからは、私が相手をするわ」
ラトソルは、星の光を背負ったまま、ゆっくりと彼女を見据えた。




