幕間3 異世界で盆踊り(前編)
こちらはifストーリーです。季節は本編よりも少しすすんだ初夏です。
夕食を食べながら雑談をしていると、ふとマオが祭りの話を始めた。
「祭り?」
「ん。もうすぐ、王都で夏の祭りがある」
「へぇ。この世界にも祭りがあるんだな」
「ある」
マオの話では、ブルーム王国でも豊作や収穫、建国を祝う祭典など、季節ごとに大小さまざまな祭りが開かれているという。
「日本とそんなに変わらないんだな」
「日本にも、ある?」
「ああ。祭りなんて全国各地にあるぞ」
俺がそう答えると、マオの赤い瞳がこちらを向いた。
その隣では、バンポーさんも酒の入ったグラスをテーブルに置く。
「拓海様の故郷の祭りですか。それは私も興味がありますな」
「地域によって全然違いますけどね」
良太が会話に加わった。
「大きな山車を引いたり、神輿を担いだり、花火を上げたり。屋台もいっぱい出ますよ」
「やたい?」
「食べ物とか遊びの店だな。焼きそば、たこ焼き、イカ焼き、りんご飴、綿あめ……」
「……綿あめ」
マオが反応した。
「そこに食いつくんですね」
「甘いぞ」
「食べたい」
「今度、作ってやるよ」
「ん」
マオは満足そうにうなずいた。
「それで、夏祭りだと盆踊りをやるところも多いな」
「ぼんおどり?」
「ああ。広場の真ん中に櫓を組んで、その周りをみんなで輪になって踊るんだ」
「みんな?」
「子どもも大人もな。別に踊りが上手くなくてもいいんだ。前の人の真似をして、音楽に合わせて踊ればいい」
「ほう。それは面白いですな」
バンポーさんがひげをなでながらうなずいた。
「祭りといえば、こちらでは酒を飲み、歌い、好き勝手に踊る者が多いですからな。みんなで輪になり、同じ踊りをするというのは珍しい」
「僕も子どもの頃に踊りましたよ」
良太が懐かしそうに笑った。
「学校の校庭とか公園に櫓を組んで、その周りに提灯をいっぱい吊るすんです。暗くなって明かりが灯ると、いかにも夏祭りって感じになるんですよ」
「ちょうちん?」
「こういうやつです」
良太が【ネットショッピング】を開き、検索画面をマオに見せる。
赤や白の提灯がずらりと並んでいた。
「……きれい」
「夜になると、もっときれいですよ」
マオはしばらく画面を眺めていたが、今度は別の商品に目を留めた。
「……これ?」
「ああ、浴衣だな」
画面には、色とりどりの浴衣が並んでいる。
「祭りのときに着る服?」
「絶対ってわけじゃないけど、夏祭りには浴衣を着ていく人も多いな」
「男用もありますよ」
良太が画面を切り替えた。
「僕たちなら、こういう紺とか黒のほうがいいですね」
「俺は地味な柄でいいぞ」
「先輩は絶対そう言うと思いました」
「なんだよ」
「あはは」
そんなやり取りをしている間も、マオは浴衣の画像をじっと見つめていた。
やがて、自分の服に視線を落とす。
「マオも、着たい」
「いいんじゃないか?」
「似合うと思いますよ」
良太がそう言うと、マオは少しだけ嬉しそうにうなずいた。
「バハムートも」
「きゅ?」
果物を食べていたバハが顔を上げる。
「さすがにバハに浴衣は……」
俺が言いかけたところで、マオが小さく首を振った。
「人になる」
「ああ、【認識改変】か」
「ん」
そういえば以前、街へ行ったときも人の姿に変えてもらっていた。
「それならバハも着られるな」
「きゅっ!」
「じゃあ、マオちゃんとバハちゃんの分も探してみますか」
良太が再び画面を操作すると、二人に合いそうな浴衣がずらりと表示された。
色鮮やかな花柄や金魚柄を、マオは真剣な顔で見比べている。
「……これ」
「おっ、いいですね」
すると、マオが画面から顔を上げた。
「拓海たちも着る」
「俺たちも?」
「ん」
マオは一人ずつ指さしていく。
「拓海。良太。爺。マオ。バハムート」
「私もですかな?」
「ん。五人で、浴衣」
「……全員か」
「いいじゃないですか、先輩。せっかくなら、みんなで着たほうが祭りらしいですよ」
「まあ、それもそうか」
「では、私もタクミ殿たちの故郷の装いを楽しませていただきましょうかな」
「きゅっ!」
「よし。じゃあ全員分だな」
良太が楽しそうに浴衣を探し始める。
俺は地味なのでいいと言ったのだが、マオはなぜか首を横に振った。
「みんな、ハイエルフ」
「……全員か?」
「ん」
マオは自分の長い耳を指さす。
「五人、お揃い」
「姿までお揃いにするのかよ」
俺が苦笑すると、マオは満足そうにうなずいた。
「それで、浴衣を着てどうするんだ?」
「盆踊りする」
「……本当にやるのか?」
「ん」
「どこで?」
俺が尋ねると、マオは不思議そうに首をかしげた。
「王都」
「王都?」
「ん。街で、盆踊りする」
「…………」
俺と良太は顔を見合わせた。
「ああ……だから全員ハイエルフなのか」
「ん」
なるほど。最初から、俺たちだけで浴衣を着て楽しむ話じゃなかったのか。
◇ ◇ ◇
――翌朝。
「……本当にやるんだな」
「ん!」
朝食を終えた俺たちは、昨日話していた盆踊りの準備を始めていた。
「場所はどうするんだ?」
「もう決めた」
「早いな」
「教会の近く。広いところある」
「勝手に使って大丈夫なのか?」
「大丈夫。もう聞いた」
「……いつ?」
「朝」
「早いな!」
俺たちが朝食を食べる前に、王都へ行って話をつけてきたのか。
詳しく聞いてみると、その場所は教会に隣接する空き地で、普段は子どもたちが遊んだり、教会の催しに使われたりしているという。
「教会の人、いいって」
「それなら問題ないか……」
以前から付き合いのある教会だけに、祭りをやりたいと話すと快く場所を貸してくれたそうだ。
マオはそこの孤児院の子どもたちともよく遊んでいる。
魔王が教会の空き地を借りて祭りをするって、字面だけでもすごい話だな。
「屋台も置くなら、それなりの広さが必要ですよね」
良太は【ネットショッピング】を操作しながら、必要なものを確認する。
「盆踊りなら、まず櫓ですよね。それから提灯、紅白幕、太鼓……」
「屋台も欲しいな」
「ですよね! 焼きそば、イカ焼き、りんご飴、綿あめ……」
「昨日マオが食いついていた綿あめは外せないな」
「ん」
「水風船釣りなんかもいいんじゃないか?」
「いいですね。子どもが喜びそうです」
話しているうちに、どんどん規模が大きくなっていく。
「問題は櫓だな」
俺は二号車――白いトゥルーピーに目を向けた。
ルーフには、頑丈なバスケット型のルーフキャリアが取り付けられている。
「……あれ、使えるんじゃないか?」
「ルーフキャリアですか?」
「ああ。キャリアの上にコンパネを敷けば、人が乗っても大丈夫だ。バスケット型だから、周りの手すりがずれ止めにもなる」
「あっ! トゥルーピーそのものを櫓にするんですね!」
「そういうことだ」
なにしろ、神様仕様の車体だ。
強度について心配する必要はない。
「でも、少し低くないですか?」
「そこなんだよな」
すると、それまで黙って聞いていたバンポーさんが口を開いた。
「高さが必要なのでしたら、私が土台を作りましょう」
「できますか?」
バンポーさんは軽くうなずく。
「その程度でしたら。車が一台載る程度の盛り土でよろしいのでしょう?」
「はい。上が平らになっていれば十分です」
「承知しました」
話が決まったところで、マオが立ち上がった。
「行く」
「もうか?」
「早く作る」
「きゅっ!」
「お前も楽しそうだな」
「きゅー♪」
俺は笑いながら、櫓にする予定の二号車に目を向ける。
「それじゃあ、行ってみるか」
「待って」
「ん?」
マオが俺たちを見回した。
「そのまま、だめ」
「ああ、そうだったな」
昨日話していた【認識改変】だ。
マオが小さく手を掲げる。
「――【認識改変】」
淡い光が俺たちを包み――
次の瞬間、俺たちは浴衣姿のハイエルフに姿を変えていた。
俺と良太は、落ち着いた色合いの男物を着ている。
バンポーさんも渋い色の浴衣に身を包み、長い耳の若いハイエルフに姿を変えていた。
マオは自分で選んだ華やかな浴衣。
そしてバハも、浴衣を着たハイエルフの少年に姿を変えていた。
「きゅっ!」
バハが嬉しそうに両手を広げる。
「おお。こうして並ぶと、本当にお揃いだな」
「五人ともハイエルフですしね」
「ん」
マオも俺たちの姿を一人ずつ眺める。
「五人で、盆踊り」
「ああ。じゃあ今度こそ行くか」
「みんな、近く」
俺と良太、バンポーさん、バハがマオの周りに集まる。
その瞬間、足元に巨大な魔法陣が広がった。
「――【転移】」
一瞬だけ視界が金色に染まり――
◇ ◇ ◇
次に目を開いたときには、景色がまるで変わっていた。
「おお……」
目の前には古びた石造りの建物が立ち並び、その間を道が伸びている。
ブルーム王国の王都。
ここは王都の中でも、あまり裕福とはいえない者たちが暮らす一角だ。
すぐ近くには教会があり、その裏手には以前マオたちと訪れた孤児院もある。
そして俺たちが立っているのは、その教会に隣接するかなり広い空き地だった。
「ここなら十分ですね。屋台を並べても余裕があります」
「ああ。櫓を真ん中に置けば、周囲をぐるっと踊れそうだな」
中央に櫓を置き、その周囲を盆踊りの場所にする。
さらに赤、グレー、紺、ベージュの四台を四方に配置して、中央からワイヤーを渡して提灯を吊るす。
その外側に屋台を並べれば、かなり祭りらしくなるはずだ。
「じゃあ、まず土台からですな」
バンポーさんが一歩前へ出て、右手を地面へ向ける。
「少々ゆれますぞ」
「え?」
ゴゴゴゴゴゴ……。
「うおっ!?」
突然、足元から低い地響きが伝わってきた。
空き地の中央だけがゆっくりと盛り上がり、土が圧縮されながら巨大な台座を形作っていく。
高さは一メートルほど。
側面は緩やかな傾斜になっており、上部は車一台が収まるほどの、きれいな長方形に整えられていた。
「……完璧だな」
「さすがバンポーさんですね……」
「この程度でしたら、造作もありません」
バンポーさんは左手を帯に当て、自分の浴衣に目を落とす。
「しかし、この格好で準備をするというのも、少々落ち着きませんな」
「ああ、汚れてもランクルに入ればきれいになりますよ」
「ほう?」
「神様の仕様で、服に付いた汚れもきれいになるんです」
「それはまた、便利なものですな」
すると、マオが自分の袖を見つめ、小さく首をかしげた。
「……汚れないようにする」
「ん?」
「――【結界】」
淡い光がふわりと広がり、俺たち五人を包んでいく。
「これで、汚れない」
「なるほど。そっちのほうが手っ取り早いな」
「はっはっは! これなら心置きなく準備ができますな」
「じゃあ、二号車を出すぞ」
俺は土台の上に意識を向ける。
「【車両召喚】」
パッ――
白いトゥルーピーが、土台の中央に姿を現した。
その瞬間。
「……馬車」
「ん?」
「車、目立つ」
「ああ。そうだった」
王都に見慣れない鉄の車が何台も並んでいれば、それだけで騒ぎになる。
「【認識改変】」
マオが小さく指を振った。
すると――
「……おお」
俺たちから見れば、何も変わっていない。
だが、ちょうど空き地の横を歩いていた男がこちらをちらりと見る。
「ああ、祭りの馬車か」
それだけつぶやき、そのまま通り過ぎていった。
「……すごいですね」
良太がつぶやく。
「俺には普通にランクルにしか見えないぞ」
「僕もです」
「他の人には馬車に見える」
「なるほどな……」
変わるのは見た目だけじゃない。
そこに自動車が存在しているという違和感そのものまで、認識から外してしまう。
改めて、とんでもない能力だ。
「それじゃあ、飾り付け始めますか!」
良太が【ネットショッピング】を開き、紅白幕、提灯、ワイヤー、コンパネ、太鼓、屋台用の道具を次々と購入する。
「まずは櫓だな」
俺と良太はルーフキャリアの上にコンパネを敷き、外周に紅白幕を巻き付ける。
中央に大きな太鼓を置けば――
「おお……かなりそれっぽいな」
「ですね。車だってわからない状態なら、普通に櫓に見えますよ」
「いい」
マオも満足そうにうなずいた。
「夜になったら、提灯も光らせましょう」
櫓から四方へワイヤーを伸ばし、その先に赤、グレー、紺、ベージュのランクルを一台ずつ配置する。
ワイヤーには、赤と白の提灯を等間隔に吊るしていった。
まだ明るいため灯りは目立たないが、殺風景だった空き地は少しずつ日本の夏祭りらしくなっていく。
「屋台はこっちですね」
良太が空き地の端を指さす。
「焼きそば」
「はい」
「イカ焼き」
「はい」
「りんご飴」
「はい」
「綿あめ」
「それはマオちゃん専用じゃないですからね?」
「いっぱい作る」
「わかってますよ」
「水風船釣りも用意しよう」
「子どもが喜びそうですね」
屋台用の簡易テントとテーブルを並べ、その後ろに三号車――キッチンカーを置く。
料理はそこでまとめて作ることにした。
サラマンダーが火を操り、ウンディーネが水を用意し、シルフができあがった料理を運ぶ。
ノームも足元を整えながら、調理を手伝っていた。
「これなら結構な人数が来ても対応できそうですね」
「精霊たちがいるからな」
ちょうどそのとき、大きな鉄板の前でサラマンダーが両手を掲げた。
ボッ――!
一気に火力が上がる。
大量の麺と野菜、肉が鉄板の上で踊り始めた。
ジュワァァァァッ――
ソースが焦げる香ばしい匂いが、風に乗ってあたりに広がっていく。
「おお……」
できあがった焼きそばは容器に盛られるそばから、小さな風に乗ってふわりと宙に浮かぶ。
一つ。
二つ。
三つ。
そのまま屋台まで飛んでいき、テーブルの上にきれいに並ぶ。
「……これ、街の人が見たら驚かないか?」
「平気」
マオは綿あめ機をのぞき込みながら答える。
「マオの魔法」
「……で納得するのか?」
「する」
本当かよ。
そう思った矢先だった。
「おや、マオちゃんじゃないか――って、今日はずいぶん可愛い格好してるねぇ」
空き地の入口から声がした。
振り返ると、買い物籠を抱えたふくよかな女性がこちらへ歩いてくる。
「その服、初めて見るねぇ。よく似合ってるじゃないか」
「浴衣。拓海の国の服」
「へぇ! 祭りの衣装かい?」
「ん」
女性は嬉しそうにマオの浴衣を眺めると、その隣にいるバハにも気づいた。
「あら、その子もお揃いかい。可愛いねぇ」
「きゅっ!」
バハが嬉しそうに胸を張る。
女性はその返事を特に気にする様子もなく、空き地に張られた提灯や紅白幕に目を向けた。
「あらまあ。ずいぶん派手に飾ったねぇ」
続いて、宙を飛んでいく焼きそばを見上げる。
「ああ、マオちゃんの魔法かい?」
「ん」
「便利だねぇ」
「…………」
本当にそれで終わった。
「それで、今日は何をするんだい?」
「盆踊り」
「ボンオドリ?」
「拓海の国の祭り」
「へぇ! 面白そうじゃないか!」
そのとき、風向きが少し変わった。
「……ん? なんだい、このいい匂いは」
大きな鉄板では、焼きそばが次々と焼き上がっている。
ソースの焦げる香ばしい匂いが風に乗り、通りのほうまで漂っていく。
「ああ、これが祭りの食べ物かい?」
「ん」
「へぇ……おいしそうじゃないか」
女性が屋台をのぞき込む。
すると、通りを歩いていた二人の男もその匂いに気づいて足を止めた。
「……なんかいい匂いしないか?」
「ああ。あっちだな」
二人はこちらへ顔を向け――マオの姿を見つけた瞬間、少し背筋を伸ばす。
「あれ……マオ様じゃないか?」
「ああ、本当だ」
「マオ様、今日は何を?」
「盆踊り」
「ボンオドリ……?」
「タクミ殿の故郷の祭りだそうだよ」
先ほどの女性が代わりに説明した。
「へぇ……マオ様が祭りを?」
「面白そうじゃないか」
近所のおばちゃんは『マオちゃん』。
通りかかった男たちは『マオ様』。
呼び方こそ違うが、どちらもマオに親しげなのは同じだった。
さらに、教会の裏手にある孤児院からも、何人かの子どもがこちらをのぞいている。
「あっ、マオ様!」
「マオ様来てる!」
「なんかお祭りやってる!」
マオが王都へ来るたびに顔を出しているだけあって、孤児院の子どもたちともすっかり顔なじみだ。
こちらへ駆けてこようとした子どもたちを、後ろからシスターが慌てて呼び止める。
「まだ準備中でしょう。邪魔をしてはいけませんよ」
「でも、なんかいっぱいある!」
「赤と白のやつ!」
「食べ物もある!」
完全に見つかったな。
俺が苦笑していると、最初にやってきた女性が腰に手を当てた。
「マオちゃん、祭りをやるなら人手がいるだろ?」
「いる」
「やっぱりね。だったら最初から声をかけなよ」
「今、始めた」
「まったく、この子は」
そう言いながらも、女性は笑っている。
「ちょっと待ってな。近所の連中にも声をかけてくるから」
「ありがとう」
「いいってことさ。マオちゃんには、うちの娘や孫も世話になってるからね」
女性が歩いていくと、今度は通りから先ほどの男たちの声が聞こえてきた。
「マオ様が何か始めたらしいぞ!」
「教会の横の空き地だ!」
「祭りだってよ!」
「タクミ殿の故郷の祭りらしい!」
「…………」
俺は良太を見る。
「……なんか広まるの早くないか?」
「こういうところの口コミって、すごく早いですからね……」
良太の言う通り、その後も噂はあっという間に広がっていった。
通りを歩く人が足を止め、何をしているのかと空き地をのぞき込み、そのまま別の誰かに話していく。
そんな中、マオは――
「……甘い」
できあがったばかりの白い綿あめを頬張っていた。
「きゅっ!」
隣では、人の姿になったバハも欲しそうに見つめている。
「バハムートも」
「きゅっ!」
マオは新しい綿あめを一本受け取ると、バハに差し出した。
まだ昼にもなっていない。
盆踊りが始まるのは、夕方からの予定だ。
それなのに――
何かが始まると聞きつけた近所の人たちが、一人、また一人と空き地に集まり始めていた。
俺たちが思っていたよりも、ずっと大きな祭りになりそうだった。
あとがき
カクヨムの近況ノートに、盆踊りのイメージイラストを投稿しました。
https://kakuyomu.jp/users/misato_ooshima/news/2912051605581278367
(湖畔、バハ、マオ、バンポー)
https://kakuyomu.jp/users/misato_ooshima/news/2912051606044908645
(王都の空き地、浴衣姿のハイエルフ5人)




