第7話 絶妙な偽名と、隠しきれない加齢臭(よっこいしょ)
「——よっ! 今日も今日とて全知全能、ゼウス様だよ!
今日はアテナが『おっさんの渋み』に合わせて、あたりめを出してきたよ。
マヨネーズに七味を振るあたり、わかってるねぇ。顎は疲れるけど、噛めば噛むほど味が出る……。まるでおっさんの悲哀だね」
俺はポリポリとあたりめを齧りながら、天界の特等席でモニターを眺める。
「ゼウス様。今日ご紹介するのは、若者のようなギラギラ感に疲れた読者が癒やしを求める……『枯れた魅力』が武器の、いぶし銀な物語ですわ」
アテナがうっとりとモニターを見つめる。そこに映っていたのは、少し無精髭を生やした、いかにも「苦労人」といった風貌の男だった。
「へー。で、その救済対象の名前は?」
「カイン、35歳。ギルドでは『万年Eランクの落ちこぼれ』と呼ばれていますが、実は影で誰よりも基礎を極めた……最強の『おっさん』ですわ!」
俺はモニターを二度見した。そして、隣でドヤ顔をしているアテナの肩を掴む。
「おい、アテナ。ちょっとこっち来い。
お前、これ……元の名前は『ケイン』だっただろ!!」
「な、何を仰るんですかゼウス様! これは私が独自に開発した、完全無欠のオリジナルネーム『カイン』ですわ!」
「嘘をつけ! 『ケ』を『カ』に変えただけだろ!
五十音図で隣に移動しただけじゃねーか!!
そんな『間違い探し』みたいな変更で、『名前変えたんで著作権もバッチリっすわー』みたいな顔すんな! バレバレなんだよ! お前の名付けの努力は、カップラーメンを待つ3分間より短いのか!?」
「……うっ。だって、そっちの方が読者様に『あ、あのおっさんのことだ』って伝わりやすいですし……」
「開き直りやがった!! お前、神のプライドをドブに捨てて『認知度』を取りにいったな!?
いいか、アテナ。この『カイン』君な。脱いだら腹筋バッキバキだし、肌ツヤ良すぎておっさんのリアリティがゼロなんだよ!
本当のおっさんはな、朝起きただけで腰が痛いし、階段の上り下りで膝が笑うんだよ! 彼、スクワット1万回やった直後に涼しい顔して受付嬢をナンパしてるぞ!」
「ナンパではありません! 10代の受付嬢や、現役バリバリのSランク聖女様たちが、彼の『余裕ある大人の包容力』に勝手にメロメロになっているだけですわ!」
「世の中のおっさんに謝れ!! そんな都合のいい包容力、現実の35歳が持ってたら少子化問題解決してるわ!」
腹が立ったので、今回も『神のスパイス(嫌がらせ)』を追加してやったよ。
——『カッコいいセリフを吐くたびに、必ず「よっこいしょ」という掛け声が漏れ出る』!
これな! 「大人の余裕」で敵を制圧する時に、「……ふっ、終わりだ(よっこいしょ!)」って、ガチの年寄り臭い声が響き渡る呪い!
「ゼ、ゼウス様ーーー!! 渋い戦闘シーンが、一気におじいちゃんの庭仕事みたいに!!」
画面の中では、カインが凄まじい抜刀術を披露。
強敵を一刀両断し、鞘に刀を収める最高にクールな瞬間、天界にも響く大きな声が漏れた。
『やれやれ……。——よっこいしょおぉお!!』
静まり返る戦場。
頬を赤らめてカインを見つめていた聖女様が、スッと真顔になって3メートルほど距離を置いた。
「ギャハハハ! ほら見ろ! これが『本物のおっさん』のリアリティだよ!
どれだけ最強でも、隠しきれない加齢臭(掛け声)! これこそが、真の人間賛歌だね!」
アテナは「もう嫌……。私の渋いおじさまが……」と、泣きながらあたりめを噛み締めていた。
さて、アテナ。次はどうする? お口直しに、最近流行りのアレでもいくか?
「……ええ。次はもっと、エレガントで劇的な運命をお見せしますわ。無能な王子に『婚約破棄』を突きつけられ、国を追放された『真の聖女』が、隣国の冷酷なイケメン皇帝に拾われて溺愛される……至高のカタルシスです!」
「出たよ! 『ヒロインを追放した途端、なぜか元いた国がポーション不足で滅びる』パターンのやつ!
よし、次はそいつの都合の良すぎる『ざまぁ』展開を、神の視点からたっぷり実況してやろうじゃねーか!」
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