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異世界転生したら、胸が透けて見える世界だった  作者: M


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北の丘陵 ― ゴブリン偵察隊との遭遇

北の丘陵 ― ゴブリン偵察隊との遭遇

丘陵の斜面を進み、素材となる薬草や鉱石を採取していると、岩陰から甲高い声が聞こえてきた。

「ゴブリンの偵察隊だ」

リナが低く告げ、すぐに身をかがめる。五匹ほどの小型ゴブリンが、粗末な武器を持ってこちらを警戒しながら近づいてくる。明らかに本隊ではなく、周辺を調べている小集団だった。

「軽い戦闘で十分です。深入りせず、離脱させましょう」

エルが静かに判断を下す。

セラが前に出て盾を構えた。俺は彼女の横に一瞬寄り、半透明の胸当て越しに乳房を掌で掴む。セラが小さく息を呑み、防御の魔力が盾に宿った。

「……これで、受け止められます」

同時にリナの肩に手を置き、半透明の胸に指を滑らせる。先端が硬くなっていて、彼女が「加速するよ」と短く返す。

ゴブリンの一体が棍棒を振り上げて突進してくる。セラが盾で軽く受け流し、俺は魔力を込めた剣でその足元を払った。深追いせず、痛みを与える程度に留める。

リナが側面から石を投げ、残りのゴブリンの注意を散らす。エルは攻撃魔法を使わず、足元に薄い光の筋を走らせて進路を妨いだ。

ゴブリンたちは混乱し、数匹が痛みに鳴きながら後退を始める。偵察隊としての役割を放棄し、森の方へ逃げていく姿が見えた。

「追わなくていい。離脱成功です」

エルが静かに告げる。

戦闘は一分もかからずに終わった。魔力の消耗も最小限で、セラが少し息を弾ませながら胸を押さえる。

「……勇者様の手、ありがとうございました。盾が安定しました」

リナがにやりと笑い、自分の胸を軽く揉む。

「偵察隊程度なら、このくらいで十分だね。採取、続けよ」

四人は再び素材の採取に戻った。

ゴブリンとの遭遇は、短く、そして確かに終わった。

(続く)

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