新しい亜人種の魔族と遭遇
新しい亜人種の魔族と遭遇
巡回を続けていると、街道の先の茂みから見慣れない姿が現れた。
小型の人型で、肌が淡い灰色がかり、耳が少し尖っている。通常のゴブリンより細身で、武器を持たず、こちらを警戒しながら後ずさりしていた。魔力の反応は弱く、しかし通常のゴブリンとは明らかに異なる質だった。
エルがフェアリーの光を受けて感知する。
「……新しい亜種のようです。攻撃性は低く、むしろ隠れようとしています。希少種の可能性が高いです」
リナが刃を構えるのを止め、距離を保つ。
「戦闘しなくてよさそうだね。様子を見よう」
亜人種の魔族は、四人とフェアリーの安定した魔力を感じたのか、完全に逃げず、草むらの中で小さく蹲った。フェアリーがその方向へ軽く光を飛ばし、相手の緊張を和らげるように浄化の光を送る。
「報告対象ですね。無理に近づかず、ギルドに伝えましょう」
四人は新しい亜人種の魔族と、静かな遭遇を果たした。
戦闘にはならず、互いの存在を確認するだけの、穏やかな出会いだった。
新しい亜人種の魔族の生態(詳細)
遭遇のあと、エルがフェアリーの反応をもとに、この魔族の生態を静かに分析した。
「この亜種は、通常のゴブリンとは異なる生態を持っています」
生態の特徴
外見: 小型の人型。肌は淡い灰色で、耳がわずかに尖る。細身で、武器を持たないことが多い。
行動: 単独またはごく小さな集団で行動。脅威を感じると即座に隠れるか、蹲って気配を消そうとする。積極的な攻撃はほぼしない。
魔力の性質: 弱く、しかし非常に安定している。周囲の魔力の乱れをある程度吸収する傾向があり、フェアリーの浄化光に敏感に反応する。
生息: 街道の茂みや草原の端など、人目につきにくい場所を好む。希少種のため、目撃情報が少ない。
危険度: 極めて低い。むしろ、魔力のバランスを穏やかに保つ存在である可能性がある。
フェアリーが草むらの方向を軽く舞い、相手がまだ隠れていることを光で示した。
「殲滅する必要はありません。保護・報告の対象として、ギルドに伝えましょう」
四人は新しい亜人種の魔族の生態を理解し、巡回を続けた。
(続く)




