↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/27

16話 まずは準備!

「さーて、取り敢えず必要な分を揃えようと、思っていたんだが…。揃ったな。」

「うん。」

 すがすがしい朝を迎えて、折角起きたのに、イオに抱き着てもう1回寝てしまった。そう! 私は2度寝を…してしまった。そんな私達2人に正座をして、神父様に怒られました。曰く、不純異性交遊だ! っと怒られた…その返しに、俺から手は出してねぇんだけど? っと、言い合っておられた2人を見ながら今日の朝ご飯を寝ぼけながら考えていた私…は無事後から来たシスターに注意されました。その後も言い合いを続けていた2人は、聞かなかった事にした。ごめん…イオ。 何を言っても意味ないと思って…。うん。別にシスターに怒られるのが怖かったとかじゃないんだよ! 本当だよ!!

「後、コールドの奴の説教が長げぇんだけど…、でも、確かに未婚の男女が同じベットっては駄目だったな。」

「…でも、私が抱き着いちゃったからいけないんじゃない? ごめんなさい。」

「いや、拒絶しなかったヴィオラも悪いからね! でも、オペラも少しだけ反省しなさい! 男はみーんな!! 狼なんだよ!」

「…知ってるか? 過干渉ってのが1番嫌われるんだぞ? オペラも嫌な事はちゃんと言えよ。コールドはその辺雑だから。」

「っえ? そうなの?」

「ああ。なぁ? アニス」

「そうね。ほんの少しだけ…ね?」

 驚く私と、イオは笑いながらシスターに問いかける。目を逸らしながら気まずそうに頷くシスター。昔、何かあったのかなぁ…。思っていると、ニッコリと笑って食べ終わった食器を片付け始めるシスターを横目に逃げたなぁ…っと思っているとおじさんと目が合って笑ってしまった。

「おい。良く本人の前で言えるよな…。」

「本人の前だからいいんだろ? 嫌だろ。影でコソコソ言われんの。」

 ニッコリと完璧な笑顔で言いきりイオと凄く嫌そうな顔をする神父様を見なが朝食を口に運ぶ私と楽しそうその様子を見るおじさん…。

「楽しいねぇ。」

「うん。」

 うーん…やっぱり、なんかイ(・)オ(・)の(・)事(・)見(・)て(・)る(・)と(・)懐(・)か(・)し(・)い(・)感(・)じ(・)が(・)す(・)る(・)…何でだろう? 2人のやり取りを見ながら首を傾げる私と、そんな2人に食器を下げて戻ってきたシスターが早く食べてと言う。それをにこやかに見つめるおじさん。なんか家族って感じだなぁ。

「オペラ。今日はどうするの?」

「え、あーえーっと、イオと一緒に必要な物? の準備をします。」

 そう言えばとシスターに今日の事を聞かれ、戸惑いながら答える。大まかな事しか知らないから、そう言えば、何をするかも知らない。

「必要な物って?」

「えーっと、なんでしょう? あははは…。」

 すみません。何も知りません。あれですかね。何か魔法陣を書く特別な紙とか鉛筆…いや、ファンタジーだから羽ペンとインクですか? 後は動きやすい服とか靴かな。まぁ、学園だってあるんだから…あるか?

「ヴィオラ」

「なんだ?」

「貴方ね。何を買うとかぐらいオペラに伝えておきなさいよ。困ってるじゃない!」

「あーそれは。そうだな。悪いオペラ。」

 言うの忘れてたわ。悪い! そう答えるイオに私も聞かなかったしなぁ。と思う私…。

「大丈夫。あ、でも何買うの? 特に買わなくてもいい物もあるし!」

 筆記用具は一応あるよ! 教会のお手伝いの時に受付とかで使うし! あ、でも、“魔法”って、別な何かが必要なのかも知れない。習った事無いし、この世界では学校に行ってないしなぁ。神父様やシスターが簡単な文字や計算のやり方を教えてくれるし…。あれだよね。意外と不自由はないんだよなぁ。前世の記憶あるし。

「んー。つってもなぁ。動きやすい服とか、紙とかペンとか、有ればいいんだけど…あーありそうだな。」

「えーっと、普段使ってるので良いんだよね?」

「ああ。動きやすい服は…あーアニスのがあるか。」

「そうね。少し詰めたら十分着れそうだけど…オペラは私のお古でも大丈夫かしら?」

「勿論!」

 シスターの昔使ってたって事は確実にいい素材で破けにくそうだし! 強度ありそう…だし!

「そう、なら直ぐに仕立てるわ。」

 そんなこんなで、まさかの午前中で必要なものが、全てそろってしまった。意外と普通の準備だった事に驚きを隠せないんだけど…?? 魔法って、素材とか書物とかいるんじゃないの!? え?? い、要らないの!?


「取り敢えず、準備も終わっちまったしなぁ。あーどっすかなぁ。」

「ねぇー。他に必要な物とかないの?」

 本当に無いのか、腕を組みながらうんうん唸るイオ

「知識も素材も家に帰るついでに持ってこようと思ったし。それに、無くなったら自分で採ってくればいいしな。」

「成程。確かに…!」

「ああ、やっぱり、オペラも狩りは出来るんだな。」

「…あーうん。まぁね。」

 あははっ…苦手なんだよなぁ。ここでは、時給自足が当たり前の生活だ。私、動物を狩ったりしてるし、薬草もおじさんと摘んだりしていた。初めては兎だったなぁ。生きる為には仕方ないとは言え、前世は文明が発達しまくった世界で生きてた身としては、怖かったなぁ…色んな意味で。ギルドの初心者向けに比較対象として連れて行かれたなぁ…。お小遣いはたんまり貰ったからいいんだけど…。まぁ、狩った後に捌くのは今でも苦手だからできるだけやりたくはない!!

「んじゃ、何か聞きたい事はあるか?」

「聞きたい事…うーん。」

「何(・)で(・)も(・)いいぞ?」

 何でも…ね。イオについては聞きたい事は山ほどある…けど、いきなり言われても沢山聞きたい事があり過ぎて分からない。でも…折角だし…聞きたい事、聞きたい事…あ、そう言えば!

「イオの魔(・)法(・)…かな? 知りたい!」

 私の魔法知ってるんだし! 他の人の魔法って聞きたい!

「ははは…。」

「やっぱり、駄目なの?」

 気になる…イオは”強い”いや、強いって言葉で言い表せられるのか分からないけど…多分、私が魔法を使えたとしても、確実に負ける…。大体、あの映像を見た後(闇堕ちフラグ)だし、強いのは分かるんだけど、でも、なんか変なのが体から出てた事しか分からないから、ぶっちゃけ、何の魔法なのか分からない。てか、乙女ゲームの世界なんだからもっとフワッとでいいじゃん! 色々とさぁ!! キラッ! フワーとかで良くない?? 

「いや、いいぜ? 特に隠しては無い…あーっと、その前に、オペラって、こ(・)の(・)世(・)界(・)の(・)魔(・)法(・)についてどれだけ知ってる?」

「…この世界のすべての生き物には”魔力”が宿っていて、魔法が使える。ってぐらい? 」

「雑だな! 誰に聞いたんだ?」

 あれ? 間違ってるの?? いや、聞いたって言うか…。ゲームの裏面のパッケージにでかでかと記載があった。

「ええーっと、パッケージ…いや、分かんないよね? あー、ゲームの説明書に書いてあった!」

「あー。そうかぁ…。そー言う事。なら、オペラは、この世界には魔法があるって言う認識で今までの事を受け入れてって事か?」

「うん。」

 いや~。流行ってたんだよ! 乙女ゲーム、魔法、転生、悪役令嬢って! ブームだったんだよ。いやー。マイフレンドは、ありとあらゆる乙女ゲームしてたけど…。当時は、めっちゃ流行ってたんだ! なんかめっちゃ頭抱えてる。えぇー。駄目なのかなぁ。でも、正解に限りなく近くない? 本当に”魔法”はあるんだから…。

「いや、強ち間違っては無いんだけど…。この世界の”魔法”ってのは、2種類に分かれてる。厳密には、”魔法”に種類なんてねぇーんだけど、分類分けしてる。その方が分かりやすからなんだけど。 1つは、自然属性(しぜんぞくせい)。2つ目は無属性(むぞくせい)の2種類が主だな。他にもあるけど…今はいいか。」

「自然属性と無属性。」

「そう。まぁ、この世界で生きてる奴は全員”魔力”を持ってる。絶(・)対(・)に(・)な(・)い(・)って事は、ありえない。」

 イオの話によると、自然属性魔法とは妖(・)精(・)や精(・)霊(・)に力を借りて魔法を発動する事が出来るらしい。この世界って、妖精とか、精霊居るの!? っと言わなかった私を褒めて欲しい。

「へぇー。」

「で…だ。自然属性魔法って言っても更に3つに分かれる。」

 そう言って3を指で作りながら説明をされた。

 1つ目は、妖精や精霊の力を借りて行使する…自然魔法(しぜんまほう)

 自然とは、この世界の存在している、火・水・風・土の精霊や妖精から力を借りる事が出来る。他にも、魔法を組み合わせる事で、炎・雷・氷・嵐などの魔法も使えるらしい。魔法って合体するんだ…あれか? 科学みたいなものか…。ごめん。なんか違うよね…あははは。

 

 2つ目は、神様や天使様の力を借りて行使する…神聖魔法(しんせいまほう)

 

 神聖魔法とは、結界、癒し、浄化と言った魔法を使う事が出来る。ただ、扱える人数が少なく、殆ど教会に多く所属しているらしい。

 また、歴代の聖女様は、神様への絶対的な信仰心で”声”を聴き、神(・)様(・)の(・)力(・)を借りる事が出来たらしい。なんか凄いなぁ。また、稀に生まれてくる”清らかな魂”を持つ生物(いきもの)が、生まれながらに使えるとの事。…って事は、生まれた瞬間に神聖魔法が使えるって事!?マジか?? 毎日お祈りしてたら魔法って使えるって事!? まぁ、そこは乙女ゲームだし、いいのか? てか、私も主人公だし使えそうだよなぁ。てか、神様居るんだ。居るか、妖精も精霊もいるって話だし。見た事無いから何とも言えないけど! 

 

 3つ目は、悪魔や魔族から力を借りて行使する…深淵魔法(しんえんまほう)

 

 深淵魔法とは、主に呪い、欲望、死霊などの魔法で、発動するには、”代償”と”契約”で力を借りる。”代償”は、相手から、求められたものを支払う事で短時間だけ凄い力を借りる事が出来る。

 ”契約”は相手との間で決して破る事が無い自身の命や魂を差し出して力を借りる事が出来る。その力は時に神すら超えて世界を破滅に導くらしい…。おう、なんか、え? 最近似たのを見た事あるな!? チラッとイオを見ると笑顔でした。怖い…。

「…その3つが自然属性魔法」

「ああ。んで、もう1つの魔法の無属性は、簡単に言えば肉体、身体の一部強化、あー後は、身体強化…とかかな。」

 無属性魔法は、魔力を自(・)分(・)の(・)肉(・)体(・)に(・)し(・)か(・)使(・)え(・)な(・)い(・)のだ。ただし、一部の身体の強化や全身の肉体の強化、その上、防具も武器も自身の一部と考える事で、強化を可能にしているらしい。イオ曰く、フル装備をしている人間がその上魔力を流し、強固な鎧の様にして使う事が出来るらしい。つまり…

「因みに、シルバーは”無属性”なんだけど、アイツさぁ。昔、平民の上、無属性なの馬鹿にされてさぁ。一回ブチ切れて笑顔で、貴族に喧嘩売って鎧なしで決闘してタコ殴りしてたんだよ。」

「え、それは…まずくない!?」

 貴族をタコ殴りって…しょ、処罰されない!? 私の心配をよそに笑いながらないないっと手を横に振るイオ。

「まぁ、そこから、貴族にも面子はあるからな…。んで、ボコられた貴族が仲間呼んで、シルバーの奴が複数人に囲まれたんだよ。そこから、ありとあらゆる魔法の雨あられ…それを笑顔で全部受けきった上で、全員ボコってさぁ。コールドに説教食らってたんだけど、最後に何で辞めなかった? って聞かれてて、”1人やったら、全員やっても同じでしょう?”って笑って答えてたよ。」

 俺、あの時、初めて、あ、コイツ頭イカれてんだなぁって思ったわ。

「その後、おじさん達は襲われたりしなかった?」

「ん? ああ。無いよ。」

「そうなの?」

 不意を突いて時間差で襲って来たりしない? 不安に思う私を見ながら答えるイオの顔は悪そうな顔をしている。

「貴族は、プライド高いからなぁ。馬鹿にしてたらボコられて、援軍呼んで攻撃したら、全部受けきった上での全員ボコりだ。恥ずかしくて、俺ならもう干渉しねぇな。」

「そ、そうなんだ。」

「俺ならって事な? アイツ等は…」

「え、ま、まさか!!」

 やっぱり、後日襲って…!

「シルバーの強さに”惚れた”」

「は?」

 喧嘩売ったら…ボコられたのに? え、変態…では?

「分かる。俺もびびったから…。因みに、お前も偶に会ってると思うんだけど、よく商人が来るだろ?」

「うん。」

「そいつだ。」

「ぇ? へ?」

 あの、いつもオマケだよ? って言いながら私に珍しい”お菓子”くれる、ちょび髭のおじちゃん??

「お、おじちゃん?? カラメルおじちゃん!?」

「おう。」

「もしや、私は”ダシ”にされてます??」

 おじさんが声を掛けやすいように…私にお菓子を渡すことで、話のネタを作ってるって事!? 

「いや、半分だと思うぞ? アイツもお前の事は可愛がってるし?」

「ううーん。知りたくなかった事実。どんな顔したらいいだよぉ~。」

 微妙なフォローとか、要らないんだけぉ~。今度からどんな顔して合えばいいんだよぉ~。

「いつも通りでいいだろ?」

「えぇ~。」

 うーん。まぁ、いいかなぁ…。私に興味ないみたいだし…。って、待って??

「ねぇ! めっちゃ忘れてたけど、イオの魔法って結局なんなの?」

「ん? ああ。…なんだと思う?」

「へ?」

 え? ここまで会話を引っ張てのなぞなぞ…だと!? 後、知らんけど!? え? 私この世界の乙女ゲームしてないから知らないんだけど?? まさか、分かってるっとお思いで??

「答え言おうか?」

 なんでちょっとニヤついてんだ! っく! ちょっと悔しい!! パッケージを思い出せ、私! くっ…! 全然思い出せない!!

「ま、待って!! なんかちょっと悔しいから、待って欲しい!!」

「お? ちょっと、頑張るか? なら、”これ”をあげよう。」

 そう言って、悩んでいる私の前に、茶色とクリーム色が混じっているクッキーと…え、それは!!

「あ、ア(・)ッ(・)プ(・)ル(・)パ(・)イ(・)!」

「はは、正(・)解(・)~」

 その声を聴いた瞬間、口を覆うが遅かった。

「…あ、あー…。ごめん~。」

「気を付けろ。」

 うう…でも、気が付く人居るかなぁ。っとは思ったけど、イオが気が付いたからなぁ。知ってる人は知ってる…けど!! 美味しそうな香りには抗えないんだ!! 私は悪くない!! アルミの銀の筒…水筒を取り出し、コップに注ぎ入れる。うう…アールグレイの良い香りがするんだけど…。

「ぁー。紅茶…美味しいよぉ。うう。アップルパイも林檎がシャキシャキしてるし、甘さも丁度いいし…う、うう。美味し~よぉ。」

 あれ? なんか忘れているようなぁ…ん? んん??

「んー??」

「ふっははは。頬っぺた膨らんで可愛いなぁ。美味いか?」

 優しく微笑みながら頭を撫でられる。ちょっと恥ずかしいから辞めて欲しいんだけど…。

「うん! 美味しい!! イオって本当に魔法みたぃ…って、イオの魔法!」

 もう! やっぱり、本当は教えたくないって事!? 

「ん? 降参する?」

「…く! こ、降参!」

 ぶっちゃけ、前見た映像だけなら、深淵魔法とかだと思うんだけど…なんか絶対に違うよね?? そう思っていた私をイオは笑顔で口を開く。

「全(・)部(・)」

「…ん? ぜ、んぶ? …全部!?」

「そう。俺”全属性”使えるから…」

「……へ、ぇ~。」

 驚きすぎて、固まった私が辛うじて出せた言葉は上の2文字。そして、口に出せなかった私は、思った。

 チートじゃねーかぁぁぁぁ!! っと…。

「あ、でも、全属性でも、条件あるからな?」

 最後にそう言われたけど、使えるって事だよね!? やっぱり、チートじゃん!! 

今から、魔法について学んだり…練習したりします!

いえーい! 主人公がやっと魔法使いますよ!! 次ぐらいから! 多分!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。