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家庭教師と悪ガキ♂ツインズ~荒んだオスガキ共を甘やか指導でメロつかせる~  作者: 巣暮イマ


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46話 恋人とかいたことねえし……



 ビュッフェレストランで美味しい料理を堪能した俺は、昼過ぎにハルトを家まで送り届けた。



 それから小一時間ほど経って再び千葉家に行って、今度はハジメを車に乗せて俺の自宅までやってきた。

中間試験のご褒美・午後の部開催である。



「おお~! ここが八雲の家か~!」



「あんまデカい声出すなよ。お前んちのマンションと違って壁が薄いんだから」



「そういうもんなのか~?」



「そういうもんなんだよ」



 午後からは『俺の家に遊びに行きたい』というハジメのお願いを叶えるため、こうして連れてきたわけだが……



「なんか散らかってんな~」



「大学生の一人暮らしなんてこんなもんだろ」



「じゃあオレが片づけてやるよ!」



「遊びに来たんじゃないのかよ……」



 部屋に上がるやいなや、俺が脱ぎ散らかした服やら読み散らかした雑誌やらを片付けてくれるハジメ。

これでお菓子作りも得意っていうんだから、もはや家政婦さんだな。



「いや、むしろ付き合いたての彼女か」



「なっなに変なこと言ってんだよ八雲っ……!」



「ほら、熟年カップルだったもはや気にならなくなるかもしれんが、付き合いたてだと相手のだらしないところが気になるっていうだろ?」



「し、知らねえよ、恋人とかいたことねえし……」



「まあ、それもそうか……」



 金髪クォーターのバスケ部男子なんてモテてモテて仕方がないと思ったが、ハジメはどうやら恋愛経験はないらしい。

あと俺もだいぶ適当言ったな。むしろ熟年カップルの方が相手の嫌なところが気になるかもしれないし。



「そういう八雲はいたことあんのかよ、恋人」



「おう、あるぞ」



「えっ……」



「つっても、1か月も経たないうちに別れちまったが」



 高校の時に怪我をして部活に出れなくなって、それまでバレーボール一筋でやってたから燃え尽き症候群みたいになってしまって……



「――そんな頃、後輩の女子に告られてさ。そこで初めて話したから好きとかどうとかそういうのはなかったんだけど、まあ付き合ってみるか~ってことでオッケーして」



「な、なんで別れちまったんだ?」



「ほぼ毎晩、夜になると電話が来るんだよ……『私が寝るまで電話切らないで~』とか言って」



「ええ……めんどくさあ」



「最初は相手してたけど、普通にダルくなって電話に出なくなって、しばらくしたら向こうから振られたよ」



「八雲、女運悪いな」



「相性が悪かったと言ってくれ」



 あの後輩女子が平均的な性格の女の子だとは思わないけど、結局あの時の経験が思い起こされてしまい、それ以降誰かと付き合ったりはしていない。

だって、夜はちゃんと寝たいし。



「じゃあ、おれも夜にチャットとか送るのはやめたほうがいいか……?」



「毎晩とかじゃなきゃ別に構わねえよ。あとはまあ、俺が寝落ちしてチャット返さなかったとしても怒らないでいてくれたらな」



「分かった! 夜勉してて分からないことがあったらチャット送る!」



「そういうのは大歓迎だから、気兼ねなく聞いてくれ」



 そんなことを話しつつ、テキパキと部屋を片付けるハジメ。



「そういえば、ハルトってここに来たことあるのか?」



「いや、まだないよ。ハジメが最初だな」



「そっか。へぇ~……そうなんだ」



「なんだ? どっちが俺の部屋に初上陸できるか勝負でもしてたのか?」



「そういうわけじゃないけど~へへっ」



 ハルトより先に俺の部屋に来れたことが嬉しいのか、鼻歌を歌いながら俺が干しっぱなしにしてた洗濯物を畳むハジメ。



「あっそうだ! キッチン結構広そうだし、何かお菓子でも作ってやろうか!」



「あー……いや、今は腹いっぱいだからもう少し経ったらお願いしようかな」



「なんだよ八雲、そんなに昼メシ食ったのか?」



 食ったんだよ、お宅のお兄さんと一緒に。



「……八雲の家の風呂、結構広いんだな」



「身体がデカいとどうしてもこれくらいないとな。まあ、こだわった割には水道代と光熱費がかかるからあんまり湯舟使ってねえけど」



「そ、それじゃあ……久々に入るか? また背中流してやるぞ」



「えっ?」



 俺の家で、ハジメと風呂に……?





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