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家庭教師と悪ガキ♂ツインズ~荒んだオスガキ共を甘やか指導でメロつかせる~  作者: 巣暮イマ


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4話 今日はこっちの部屋でするか?



 2月中旬、家庭教師2回目。



「こんちわっす」



「八雲くんいらっしゃい。懲りずにまた来てくれて良かったわ~」



 前回同様、母親のメリッサさんに出迎えられながら家に入る。



 リビングに移動すると、そこには不貞腐れた双子たちの姿が……



「あれ、いませんね」



「それがねえ……部屋にカギかけて閉じ籠っちゃって」



「なるほど」



 どうやら今日は立てこもり作戦を実行中らしい。

なんともまあ、分かりやすく嫌がってんな。



「カギは外からでも開けられるから、いざとなったら無理やり引きずり出して連れてくるんだけど」



「とりあえず自分の方でなんとかしてみます」



 ここで無理やり開けて押し入ったら、それこそもう2度と心を開いてくれなくなるかもしれない。

だから、それはもう本当の本当に最終手段だ。



「アイツらの部屋は……ここか」



 ドアプレートに『ハルト&ハジメ』と書かれた部屋を発見する。

ドアノブを捻ってみると、予想通り内側から施錠されていて開かない。



 コンコン、ガチャガチャ。



「おーい、お勉強の時間だぞ~」



『……ふん』



『一人でやってろ』



「なんで俺が自主勉しなきゃいけねえんだよ」



 やはりダメか……まあ、これで素直に開けてくれるようなら苦労しないわな。



 こういう時は、向こうが開けたくなるように仕向けないと。



「あ、もしかして……2人でエロ本でも読んでんのか?」



『……は?』



『なっ……!』



「あーそういうことか。男だもんな、それなら仕方ねえか」



『ばっ……ちげえし!』



『乗るなハジメ……!』



 よしよし……ハルトは冷静だが、ハジメには結構効いているな。



「エロ本なんて読んでるとこ、母ちゃんには見られたくないよな」



『読んでねーし!』



『……どうせ適当言ってるだけだろ』



「それとも……もしかして2人でお取込み中か?」



『『……は?』』



 思春期の男子は無駄にプライドが高い。

『中で他人に見せられないような恥ずかしいことをしている』と誤解されるのが何よりも嫌なはず。



「まあ、性欲盛りの男子中学生だししょうがねえか。それにしても、いくらムラムラしたからって……」



 ガチャガチャッ……バンッ!



「ふ、ふざけんな……!」



「さっきから気持ちわりぃこと言ってんじゃねえよ!」



「おっと、そりゃ失礼」



 しばらく適当なことを喋っていると、乱暴にカギを開けて中から顔を真っ赤にした双子が飛び出してくる。

どうやら俺の言動に羞恥心が耐えられなくなったらしい。



「ほら、始めるぞ。今日はこっちの部屋でするか?」



「へ、部屋でするって……」



「ナニをだよ……っ」



「何って、勉強に決まってんだろ。今日はリビングじゃなくてお前らの部屋でやるかって聞いてんの」



 ……。



 …………。



「なるほど、中はこうなってたのか」



 部屋の中に入ると、8畳ほどの空間に勉強机付きのロフトベッドが2つ並んでいた。

間にパーテーションが置かれていて、最低限のプライバシーは確保できているようだ。



 まあ、それはそれとして……中学生で相部屋はちょっとしんどそうだな。



「部屋、分かれないのか?」



「……別に、困ってねえし」



「母ちゃんが、高校行くまではこのままだっつってた」



「そうか」



 1度恥ずかしさがMAXになったからか、少しだけ素直になってくれている。

今のうちにやれるだけやってみよう。



「マンガとゲーム、どっちがいい?」



「……はあ?」



「勉強させに来たんじゃねえのかよ」



「別に、教科書で勉強しなきゃいけないってわけでもないからな」



 俺は前回、2人の学力を確認してから好きなマンガやゲームの話をしただけで帰ってしまった。

しかし、別にそれは勉強させるのを諦めたとか、そういうことではない。



 世の中には数十秒のショート動画を見るのが限界で、小説どころかマンガを読むのも苦痛という子供が結構いる。

前回の訪問ではそれを確かめて、2人がそこまでではないと判断することができた。



「こっちのマンガは国語の教科書に載ってる小説のコミカライズ版。こっちは数学力が身に付く脳トレゲームだ」



「……ゲームで、勉強?」



「マンガ読むだけでいいのか?」



「ああ、今日はそれでいい。どうだ?」



「……チッ。分かったよ」



「やればいいんだろやれば」



「よーしよし、良い子だ」



 なんだかんだで素直に言う事を聞いてくれたのが嬉しくて、思わず2人の頭をワシャワシャと撫でてしまう。



「……わっ」



「ちょっ……や、やめろって!」



「悪い悪い。それじゃあ、今日もよろしくな」



「……ふんっ」



「くそっ……!」



 ……この後、お茶菓子を持ってドアの隙間からこちらを覗き込んでいたメリッサさんと目が合ってめちゃめちゃ気まずかった。

 



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