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家庭教師と悪ガキ♂ツインズ~荒んだオスガキ共を甘やか指導でメロつかせる~  作者: 巣暮イマ


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38話 似合ってるじゃねえか


 ハルトに同行してサッカー部の練習試合を見に行った翌週の土曜日……俺は大量の荷物を背負って広橋市の市民体育館にやって来ていた。



「八雲くん、先週に引き続きありがとね~。ほんと助かるわ~」



「いえいえ、これくらい……ハジメのためですから」



 今日はここで市内の中学校のバスケ部が集まって合同練習会をすることになっている。

後半からは本番と同じ試合形式の練習も実施されるということで、夏の大会に向けたメンバー選出の意味合いも兼ねているらしい。



 ……で、なんでこんな所に来ているのかというと、広橋市立第一中学校のバスケ部に所属するハジメが本日の練習会に参加しているから。



「あの子ったら、急に今週から部活に行き出して……嬉しい事だけど、どんな心境の変化があったのかしら」



「さあ、なんででしょうね」



 ハジメは去年、バスケ部のコーチから受けたセクハラ被害がトラウマになり、コーチが解任された後も部活に顔を出せていなかった。

しかし、今週の頭から部活に復帰して、本日行われる試合にもメンバーとして出場することになったのだ。



「半年近くブランクがあるのに試合メンバーに選ばれるなんて、やっぱりハジメはバスケ上手いんですね」



「あの子、後先考えずに突っ走りそうな性格してるわりにはコートに入ると冷静なのよ~」



 息子の部活復帰が嬉しいのか、メリッサさんもどこか機嫌が良さそうだ。



「おーい八雲~!」



「おうハジメ。バスケ部のユニフォーム、似合ってるじゃねえか」



「へへっ、そうだろ?」



 生徒たちの保護者に混じって雑用をこなしていると『広橋第一』と書かれた赤いユニフォームを着たハジメが声をかけてきた。



「復帰してすぐにメンバー入りだなんてすごいじゃないか」



「そ、そうかあ? 3年だからお情けで出してくれたんじゃねえのかな~」



「そんなことありません!」



「「うおっ……!?」」



 ハジメの背後から背の高い男子生徒がニョキっと顔を出す。

バスケ部の後輩の鮎川清志朗くんだ。



「ハジメ先輩はちゃんと実力で選ばれてます! その証拠にほら、ベンチの3年もいますから!」



「あまりそういうことを保護者たちの前で言うなって」



 ベンチの生徒の親がいたら気まずいだろ普通に……俺が。



「ハジメ、このお兄さん誰?」



「うぉ、背たっけ~……!」



「もしかしてバスケ選手!?」



「試合出てくれませんかっ?」



「いや出るわけないだろ」



 ハジメと鮎川くんが騒いでいたせいで他の生徒もこちらに気付いて集まってきた。

なんというか、この場に俺がいるせいでなんかバスケ部のOBが来たみたいな雰囲気になっている。

悪いけど俺は元バレー部なんだよね。



「おいお前ら~! サボってないでウォームアップちゃんとやれ~!」



「やべっコーチだ」



「それじゃあ八雲、またなっ!」



「北条八雲! ハジメ先輩の活躍をしかと見届けるのですよ!」



 バタバタと嵐のようにやってきたバスケ部員たちは、再び嵐のように去っていった。



「いやー、若いなあ……やっぱ中学生は元気が有り余ってるね」



「あら、八雲くんだって若いじゃない」



「そうなんですけどね」



 大学入ってバレー辞めてから、なんとなくギアひとつ分くらい衰えた気がする。

軽い筋トレは続けてるけど、もう少し身体を動かした方がいいのかもな。



「大学のビーチバレーサークルにでも顔を出そうかな……」



「あらあなたバレーできるのね!? アタシたちママさんバレーやってるからあなたも来なさいよ!」



「えっそれはママさん限定なんじゃ……」



「そんなのないない! あなたみたいなおっきい子がいたら大活躍よ~!」



「今年こそ隣町に勝てるかもしれないわ!」



「この人、ハジメちゃんのお兄さんっ? うちのチームにもらってもいいかしらっ?」



「どうぞどうぞ~」



「ちょっとメリッサさん!?」



 この後、バスケ部の保護者の皆さんからママさんバレーに勧誘されまくり……メリッサさんと一緒にたまに参加することになってしまった。



「や、八雲のやつオレをほっといて母ちゃんたちとばっかり……!」



「ハジメ先輩?」



「八雲のばかやろ~!」



「やっと目を覚ましてくれましたかハジメ先輩! 北条八雲のばかやろ~!」



「おい清志朗! 八雲をバカにすんな!」



「えっ?」




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