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異世界でもアイドルデビュー!?~アイドルの経験を活かして無双します~  作者: Nanairo


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56話:実況

「現在時刻は15時!予選終了まで残すはあと1時間となっております!!」


スタジアムには学園の講師ともともと予選に出場していなかった生徒、予選に出場して既に落ちてしまった生徒が集まって空中に映し出された映像を見ていた。


そして講師の中から実況をする者も現れ、スタジアムがスポーツ観戦の会場のようになっていた。


「それでは順番に注目選手を見ていきましょう!まずは4年生、マーク・スピーカーさんとイリーナ・グラシアさん!」


実況者が名前を呼んだ生徒が映る画面が大きく表示される。


「2人は4年SSS3クラスで普段から二人でパーティーを組んでダンジョンにも挑戦されているそうです!職業はなんと2人とも魔法士でそれぞれ水と炎の属性を持っています!予選開始時から次々と出会う生徒たちを得意の魔法で撃破していき所有バッジ数は2人合わせて50個越え!このまま行けば予選突破はかたそうです!」


映し出された2人は今は2年生の5人組パーティーと戦闘中で巧みに魔法を使用して1人ずつ確実に倒していっていた。魔法士は近接戦闘を苦手とするものが多いがこの2人は体術も十分な実力を備えているようで懐に飛び込んできた剣士の剣の側面に掌底をくらわして剣を折り、剣士が怯んだすきに鳩尾に1発、顎に1発、そしてトドメに側頭部に回し蹴りを行いあっという間にノックアウトさせていた。あまりの体捌きに観客席からは歓声が上がる。


「続いてこちらも4年生の4人組パーティー!この4人は1年生の頃からパーティーを組んでおり連携は抜群です!格上のパーティー相手にも連携技で怯まず挑み勝ち星を上げています!パーティー全体でも既に70個は獲得しており、あとは駆け抜けるだけですね!」


この4人は残りの時間は戦闘を避けて過ごすことを選択したらしく、敷地の端の茂みに身を隠している。今のところ周囲に他の生徒はいないためあと1時間隠れ続ければそのまま予選突破だ。


「次も同じく4年生ライナス・アーシュナー!彼はこの予選に単独で挑戦しており獲得バッジ数は現時点でなんと100個を超えています!雷魔法の使い手であり、生まれ持った類い稀なる魔法操作の才能で身体強化もお手の物!近接戦闘、遠距離戦闘どちらも死角なし!おっと!今も50メートル先の曲がり角から現れた5人組パーティー、こちらは3年生ですかね?を相手に身体強化で瞬く間に距離を詰め、直接高出力の雷魔法を浴びせ、あっという間に倒してしまいました!あの魔法は高位の魔法士でもなかなか使用が難しい魔法のはずですが、彼にとっては身体強化と併用して使えるくらいの難易度のようですね……。その才能が羨ましい……!えー、ゴホン!バッジを100個以上獲得した今でも彼は積極的に戦闘に参加する姿勢のようですね!予選終了時が楽しみです!」


金髪に金眼の生徒はこの戦闘を楽しんでいるようで、強化した聴力で次々と生徒を見つけては休むことなく倒し続けている。もっといえば手こずる相手に出会った時ほど口角が上がり、目はギラギラとしていてまるで獲物を見つけたライオンのようだ。そして強者と当たった時はある程度戦い、自分が勝ちそうになると倒しきらずにその場を離れている。強者とはちゃんとした場で全力で戦いたいという思惑があるようだ。ちなみに実況者はライナスが既にバッジを100個以上獲得していると言っていたが実は99個しか持っていない。100人目以降からは回収したバッチを気づかれないように雷魔法で塵も残さず灰にしているのである。これも理由は本戦も戦いたいからである。彼は生粋の戦闘狂であった。


「次は3年生のイスラ・アプリコット!彼女もこの予選に単独で挑んでおり、彼女はレイモンドとは真逆の努力の天才!1日の空き時間のほとんどを稽古と勉強に費やし総合成績は文句なしの学年1位!入学時は一番下のクラスからスタートしたにも関わらず今では剣術・体術・戦術どれをとっても彼女に適うものはなし!今回も彼女の愛剣、レイピアと使い魔のルナと共に既にバッジを100個獲得しておりあとは時間経過を待つのみとなっています!うーん、今日もルナちゃんがかわいい!!」


彼女の職業は魔物使いだが、先天性の魔力欠乏症で体内に魔力を留めておくことができず、契約時に多量の魔力を必要とする魔物使いという職業とは相性最悪だった。猫型魔獣であるルナとはちょっとした縁があり無事契約できたが他の魔物との契約は正直絶望的だ。だが彼女はそこで諦めず、剣術や体術、戦術を独学や学園で学び、たった2年で学年1位まで上り詰めてしまった。身のこなしは蝶のように軽く、今も4年生相手にヒラリヒラリと攻撃を交わし一瞬の隙を見て急所に強烈な突きを繰り出している。使い魔のルナも得意の魔法攻撃でイスラを援護しバッジの獲得数を順調に増やしていっている。


こんな調子で有力生徒の紹介が続き、講師や生徒たちも楽しみながらその実況に耳を傾けていたところで最後の生徒の紹介が始まった。

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