5.たどり着けない電車
気が付くと私は駅の改札前に立っていた
「どの電車乗ればいいんだっけ…」
そう呟きながら、案内板の行き先を確認する
「多分、あれだな」
私は乗るべき電車の時間を確認して改札を入る
悩むことなくどんどんと歩いていく私
しばらく階段を上ったり下りたりしながら移動していたら
(あれ?何番ホームに行くんだっけ?)
(家に帰るんだから、○○行だよね)
そんな疑問が湧き上がってくる
案内板を確認し、多分こっちだろうで
ホームまでたどり着く
だが、そこでいくら待っても○○行の電車が来ないのだ
(いや、向かう方向は合ってるはず)
そう思って、とりあえず到着したどこ行きかも分からない電車に乗りこんだ
ガタンゴトン
ガタンゴトン
何とか座ることができたので
電車の揺れを感じながら、車窓を眺めている
景色が流れていく中、違和感に気付く
景色の中に田園が広がってきて
明らかに建物が少なくなっている
(あれ?なんかどんどん田舎に向かってない?)
突然、不安に襲われ心臓の鼓動が激しくなる
(この電車、どこ連れてかれるの???)
私は半ばパニックになりそうになっていた
キョロキョロと周りを見るが
皆、スマホを見たり寝ていたりと他人には興味なさげだった
(誰かに聞いてみる?)
(いや、なんかみんな話しかけづらい)
私はなにか異様な雰囲気を感じ取り、とりあえず次の駅で電車を降りた
降りた駅名を見ても、自分がどこにいるのかピンとこない
とにかくわかるのは自宅方向とは全然違うところに来てしまったのは間違いないということだけ
最初に乗った駅からは数駅進み、別の電車に乗り換えて、そこから数駅進んだら最寄り駅のはずで、1時間もかからずに家までたどり着けるはずだった
なのに既に30分を過ぎたところで知らない駅にいる
途中、駅に止まった記憶はない
ということは、反対方向に乗れば
最初に乗った駅に戻れるはず
そう思い、私は反対側のホームへ移動し電車を待つことにした
しかし、また30分近く待っても電車が来ない
駅のホームには他に人もいない
駅員さんもいないようだった
(どうしよう…)
私はしばらく途方に暮れ、立ち尽くしていた
「ふうっ」
私は大きく息を吐き
パンッパンッ
両手のひらで軽く自分の頬を打つ
「こうして突っ立ってても何も解決しない
とりあえず動こう!」
自分に言い聞かせるように
少し大きめの声で叫んだ
誰もいない駅にいても仕方ないので
私はとりあえず駅を出ることにした
少し周りを歩いてみる
やはり周りにも誰もいない
田園が広がる中、遠くに家も見える
日も沈みかけてきて、辺りは段々と暗くなってきた
山の稜線のシルエットが美しい
私は誰かいることを期待して、1番近くに見える家に向かって歩き出した
そこで目が覚めた
この夢を見ていた時はただただ不安と心細さがすごくあったのを覚えています
でも、いざ文章にしてみると必死で解決策を探そうとしてそれに向かって進もうとしてる
意外と私は強いのかもしれないと思いました




