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洗濯バサミ粉砕事件

洗濯物を干していた時のことだ。


妻の手伝いをするために洗濯物を持って洗濯バサミをつまむと…


バキッ


……ん?


手元を見ると、洗濯バサミのつまむ部分が粉々になっていた。


「ダメだこりゃ…!」


仕方がないので次の洗濯バサミを持つと


バキッ


「これもダメか…」


俺は普通につまんだだけだ。

強く握ったつもりはない。


そこへ妻がやってきた。


「ちょっと!?なんで洗濯バサミを壊すの!」


「いや、壊すつもりはないんだが……」


そう言いながら別の洗濯バサミをつまむと


バキッ


また割れた。


妻、絶句。


「劣化していたんだろ?それに洗濯バサミなんて簡単に割れちゃうじゃん!」


「……は?」


「普通の人は割れないのか?」


慌てて弁明する俺を、妻は憐れむような目で見て深いため息をついた。




「割れないの!!普通は!!」


試しに妻が同じ洗濯バサミをつまむ。


…割れない。


俺がその洗濯バサミをつまむ。


バキッ


また割れた。


妻は震える声で一言。


「……お願いだから洗濯物触らないで」


「なんでだよ!」


「洗濯バサミが絶滅する!!」


洗濯バサミって……簡単に壊れるものじゃないのか。


その日から、俺には「洗濯バサミ使用禁止令」が出た。


俺は苦笑いするしかなかった。


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