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雑巾絞り

「ちょっとここを雑巾で拭いておいて!」


「ほいよ!」


料理中の母親に言われて床に零れてしまった調味料を拭くために雑巾を取りに行く。


バケツに水を入れて、雑巾を濡らして軽く絞ると


ブチブチブチ


と繊維が切れる音がする。


絞った雑巾で床を拭き、もう一度バケツで洗ってから絞ると


ブチブチブチ


「切れる!切れる!」


「ん?」


俺はそう叫んでいる母親の方を見ると、母親はびっくりした顔で雑巾を見ていた。


「そんなに強く絞ったら切れちゃうよ!」


「そんなわけないだろ!」


と言いながら、再度雑巾を絞ると


ブチブチブチ


嫌な音がするなあ、と思いながら見ると、中央部分が薄くなってしまっていた。


どうやら雑巾の中央部分の繊維がほとんど切れてしまい、首の皮一枚でつながっているようになってしまった。


「あんたはもうぞうきんを絞るな!」


と母親に怒られてしまった……


これ以降、俺は布を絞っていない。


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