表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新感覚『般若心経』 〜蒼龍くん物語スピンオフ〜  作者: 蒼龍 堅明


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
5/10

第五話:五蘊その2【受(じゅ)】:痛みはただの通知です?

さて、第5話です。

 シャリホを苦しめているのは、泥の冷たさだけではありませんでした。

 自分の体に起きている「痛み」という現象を、彼は勝手に「不幸の物語」へと書き換えてしまいます。

 カモメが教える、痛みの正体とは――。

「あああ……! 腰が……! これは呪いです! 私の商才を妬んだ世界の陰謀です!」


 シャリホはぬかるみの中で、腰を抱えて悶絶していました。


 普段はふかふかの椅子に沈み、甘やかされた体。

 泥沼は、その幻想を容赦なく剥がします。


「おじさん、それ本当に“呪い”かい?」

「では何だと言うのです! こんな激痛が!」


 カモメは泥の上に降り立ち、自分の足をくちばしで強くつつきました。

 ピクッと体が揺れます。

「……痛いな」


「ほら見なさい! 痛いでしょう!」

「うん。でも、それだけだ」


 カモメは淡々と続けます。


「痛みは“通知”だ。

 これ以上やると壊れるぜ、ってな」

「通知……?」


「通知を読むか、通知に怒鳴り返すか。

 選んでるのは、あんただ」


 シャリホは荒い息を吐きながら、泥に沈みかけた宝石を見ます。

 腰は確かに痛い。


 けれど――

 その痛みに「破滅」や「呪い」という字幕をつけているのは、自分かもしれない。


 


 ……しかし。

(15時45分。鳥による医学的根拠のない診断。責任追及案件)

 ペンは止まりませんでした。


「……やれやれだぜ」

痛みは消えません。


けれど、痛みに貼る字幕は選べるのかもしれません。


「破滅」

「呪い」

それとも――ただの通知。


次回、第6話。

男はみんな助平!もちろんシャリホも例外じゃありません。次回最も手放しにくい執着が登場します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ