第11章:洋子との出会い(4)
・・・2階の受付で、
ぼくは、「めぐみ」を指名しようとしていた。
が・・・!
悲しいことに、
彼女は、少し前に「退店」・・・つまり、
キャンパス7を辞めていた。
だが、せっかくここまで車を飛ばしてきて、
「手ぶら」で帰る気にもなれなかった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
仕方なく「フリー」の指名ナシで店内に入ると・・・
聴きなれた、やかましい「ユーロビート系」のBGМが、ガンガン流れていて、
暗がりのあちらこちらのテーブルでは、
これまた、いつものように、
どこから集まってきたんだかわかんねぇクソ野郎どもが、
嬢とキスやハグをしたり、
「サービス」を受けたりしていた。
・・・店内には、
「ニオイ消し」のための業務用香水の独特のにおいが充満していて、
そこに客や嬢が吸うタバコの煙がまじって・・・
一種異様な、
あまり長時間はいたくもねぇ空間が広がっておった。
・・・はじめにフリーでぼくの席に着いたのは、
いかにも「ヤンキーあがり」って雰囲気の、
あの工藤静香さんを思いっきり「ワル」にしたような、
スゲー女。
ぼくの隣に座るなり、いきなりタバコを、にがい顔でふかし始め・・・
「あぁ、最初に言っとくけどさぁ・・・あたし、きょう『生理』なんだ。だから、おマンコ触んないでほしいね。」
「はい? あ・・・ああ、わかったよ。どうせぼくも、お宅のなんか、ハナっから触る気もないし。」
「お・・・時間だ。じゃあ、ごゆっくり。」
・・・サービスもキスもハグもなく、
不愉快で不毛なセリフとタバコの嫌なにおいを残し、
女はそそくさと次のテーブルに移っていった。
(おーやだ。)
(せっかく矢板から車飛ばしてきたのに・・・ちがう店に行ってみっか。どうせ、二人目もロクでもねぇ女が来るんだべ?)
(めぐみちゃんとはエラいちがいだなや、いまの女。)
(はて・・・そろそろ「おいとま」すっか。今日は『大ハズレ』っちゅうことでよ・・・。)




