↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お花畑女子のゆるふわダンジョン最強説  作者: 豆の木豆太郎
どうなっちゃうの!?最強無敵の花畑ダンジョン
63/71

19.決着!そして…


激しい描写があるので閲覧注意です。

すぐに持ち直すので、ちょっとなら耐えれるよ!って人は薄目でお読みください。


 

 パパパパーパーパーパッパパー!おめでとうー!


 ダリュンゴスの胸元に埋まったダンジョンコアの端に手を掛けて“アクセス”したから、ダンジョンバトルはあたしの勝利!盛大なファンファーレが空洞に響き渡る。

 ダリュンゴスもフェスキーモも仲間のみんなもシーンとしている中、我が道を行くウチのダンジョンマネージャーは破顔して喜ぶ。


「流石ですハル様!冴え渡る頭脳の勝利ですね!おめでとうございます!」

「いやぁ照れるじゃないのマイスさんよ〜。もっと褒めてもっと褒めて」

「よっ!天才!可愛い!最強!素敵過ぎます〜!キャー!!」


 二人でキャッキャしてたら、やっと周りも再起動したみたい。あたしはまだまだ褒め言葉を欲していますよ?


「…どういうことだ。キサマどこから現れた」

「え、ここから?ねぇ、助手のティションくんリションくん」

「マァ、そういうことになりマスかね」


「……フフフフ、フハハハ、ハーッハッハッ!こんな馬鹿なことがあっていいものか!新参のダンジョンマスター如きに!この私が!」

「そうです!ダリュンゴス様が負けるなど有り得ません!こんなの無効です!インチキに決まってる!」


 なんか二人して怒り始めたけど、誰かが怪我したり死んだりしちゃうより全然良くない?別に負けたところで死ぬわけじゃあるまいし。


 ずっと高いところにいるのも怖くなってきたし、ティションに下まで降ろしてもらった。


 あたしが地面に降りると、マイスも樹木の巨人から抜け出してきた。

 はー疲れたーって余韻に浸ってたら、何か不穏な笑い声が聞こえてきた。


「…フハハ、こんなの認められない…許されないんだ…」


「……ハハ…そうか…なかったことにすれば……」


 俯いて何かブツブツと呟いていたダリュンゴスは、ゆらりと顔を上げると澱んだ瞳でこっちを見た。

 え、ちょっと雰囲気ヤバいけど、大丈夫なの?


 ダリュンゴスは倒れ込むように上体を屈めたから、ショックで倒れてくるのかと思って頭を腕で覆った。

 てか、樹木巨人がまだ残ってるから倒れてくることはないじゃん!

 そう思い出して目を開くと、視界いっぱいにダリュンゴスの手が迫っていた。


 嘘でしょ!?


 息を呑んだ瞬間、一条の光がほとばしる。

 あまりの眩しさに目をギュッと瞑っちゃったんだけど、すぐにけたたましい叫び声が聞こえた。


 恐る恐る目を開けると、ダリュンゴスの太い腕が地面に落ちている。

 ダリュンゴスは斬られた腕をもう片方の手で抑えようと悶えている。


 さっきピカーって光ったのは何だったのか辺りを見回すと、すぐに分かった。


 眩い光を纏ったブロードソードを握り締めた右手からは赤い光が溢れ出していて、いつものニコやかな様子からは想像できないほどに渋い表情で、少しも揺るがずに立っている姿はまるでお寺にある筋骨隆々の像みたい。


「マ、マイルズ?助けてくれてありがと」


 マイルズは返事をせず、ただダリュンゴスを静かな瞳で見つめ続けている。


「…おのれ、勇者風情が……調子に乗るなよォォォ!!」


 残った腕で暴れ始めたダリュンゴスに向かってマイルズは光を纏ったブロードソードを静かに振り上げた。


 光が走るとポーンと腕が宙を舞う。


 続けてマイルズは五回剣を振るい、ダリュンゴスを斬りつけていく。六芒星を描くように斬りつけられたダリュンゴスは最早身動きも取れない状態になっていた。

 半狂乱状態のダリュンゴスは唾を撒き散らしながら叫ぶ。


「なぜだッ!なぜ再生しない!キサマ何をしたッ!!」

「神の光で焼き斬ったのさ。お前はどうしても負けを認めないのだろう?」

「当たり前だッ!!千年もの永きに亘って積み重ねた我がダンジョンが!こんな奴に奪われてなるものか!」

「…ハルはお前を殺して全てを奪うことなどしないがな」

「そんなこと有り得るわけがないッ!」


 マイルズは寂しそうな顔で「だからだよ…」と小さく呟いた。

 まだダリュンゴスはひたすらに何か叫んでるみたいだけど、もう何を言おうとしてるのかもよく分からなくなっている。


 何だか可哀想になってきて、マイスに相談してみる。


「ねぇマイス、アイツこのままだと死んじゃうよね?」

「そうですね。首と胴体が分かれていますから、生命力が尽きれば死ぬことでしょう」

「……何とかならないかな?」

「何とかと申しますと…」


 うーん、回復魔法とか神秘のポーションで身体だけ治っても、捻じ曲がっちゃった性格は変わらないよね。

 元気になってまた悪いことをするんだとしたら、ダメだよねぇ。


 でも、千年もこの地下にいて、少しも外を見たことがないままってのはやっぱり寂しい。

 楽しいことだって綺麗なものだって世の中にはイッッッパイあるんだから!一からやり直しができたらいいんだけど……。


 ん?やり直し?……ハッ!


「そうだ!転生!あの二人に一からやり直してもらうってのはどう?できないかな!?」

「なるほど、転生ですか……少し問い合わせしてみます」


 あたしの迷宮主腕輪からモニターを呼び出して、マイスに操作してもらう。いくつかモニターを出してから目を閉じて何か通信してるんだけど、そのモニター…お客様サポートセンターって書いてる…?



「はい。問い合わせてみたところ、異例ではありますが大量のDPと引き換えに転生を許可するとのことです」

「おっ!マジで!?神様話分かってんじゃーん!それで、DPはいくら必要なの?」

「二体合わせて1億DPとのことです。ちなみに生命に関わることですので、このレートは今回限りだそうです」


 うげっ!1億DP!?レイラちゃん1万人分かぁ…。

 そんなDPウチにはないよね…どうしたものか。


 DP…DP…と何とはなしにモニターを操作してみてたら、ウチの保有DPが目についた。


 あれ、こんなにあったっけ?


 一、十、百……一億!?一億六千万ちょっとのDPがあるんだけど、何コレ!?


「それは、ダンジョンバトルに勝利してこのダンジョンのDPを統合したからでございますね」

「て、ことは?やれるじゃーん!ちょっと話付けに行こ!」


 ルンルン気分でダリュンゴスのところに行くと完全にお通夜ムードで、哀れなダリュンゴスをただ眺めるだけの感じになってた。

 魔王なんかは一思いに燃やしてやった方がなんて言い出してるし、モニカさんは祈りを捧げつつも肩ゴキゴキ鳴らしてる。待った待った!それ冗談にならないから!


「ちょーっと待ったー!」


 ひとまずお通夜ムードだけは吹き飛ばして、みんなに話を聞いてもらうことにした。マイスにはダリュンゴスの顔とフェスキーモとダンジョンコアを集めてきてもらった。


「オッホン!あのですね、さっき神様に問い合わせをしてみたところ、ダリュンゴスくんとフェスキーモくんの転生許可が降りました!」


「……は?転生?」


「そうですホルストくん、転生!折角千年も生きてきたのにさ、こんな薄暗いところで生涯を終えるなんて辛すぎるでしょう?だから、新しく一からやり直す権利を得たのです!お高くつきましたよ〜」


「キサマ情けでも掛けてるつもりかッ!!」


「うん、そうだよ?」


振られた言葉に乗ってそう言い返すと、ダリュンゴスはあまりにもハッキリ言われて面食らってしまった。


「…横見てごらんよ。君の唯一の仲間フェスキーモくんはもう息も絶え絶えだよ?記憶が残るかどうかとかなーんにも分かんないけど、きっと楽しくなるよ!あたしが保証してあげる!」


 そう言うと、ダリュンゴスは目だけを動かしてフェスキーモのいる方を見た。


 身体を主人と同化させていたフェスキーモは、本体とも言えるダリュンゴスから切り離されてしまうと生きてはいけないようで、朦朧とした瞳でダリュンゴスを見つめていた。



「……くッ!分かった!その提案呑もう!」


「はーい!かしこまり!それじゃあ早速、一億DPを消費して、ここにいる二人の転生を、行いまぁーす!!」


 はいッ!ポチッとな!!


 その瞬間ダリュンゴスとフェスキーモを光の柱が包み込んだ。

 暖かな優しい光が空洞中に溢れて、なんだか胸がいっぱいになるような…不思議な感覚。


 なんだろう。あたしも懐かしい気分になってきちゃった。






 どうしてるかな、ママ、パパ…。





マイルズの剣の軌跡は向かってくる相手の左腕を斬り上げるために、下から右上へそこから横に、左上から右下に戻って三角形を描き、その勢いのまま右下から斜め上に、そこから左下へ斬り下げ、横一文字に斬りつけて六芒星を描いています。


ちなみに、ダリュンゴスは人型なので、それを六芒星に切り分けるとすごくグロいことになりますね。あ、神聖なオーラを纏った斬撃なので、切り口は焼かれるように痛くなっているそうです。血とかも出ないし、描写が楽だね!



二人が転生する間、足元には光の柱と同じ優しい光で陣が描かれていたそうです。

その陣に刻まれていたモチーフが何だったのかは、皆さんの想像にお任せ致します。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。