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転移石

異世界転移系のリアルタイムバトル✖戦略をイメージした作品です。


週2 水曜日・日曜日 更新 予定です。

「リョウ~!」


皇国の中央付近にある転移石近くに行くと、ルーダが手を振って俺を出迎えてくれる。

今朝はちゃんと起きて、早く来たつもりだったが、ルーダとキャンシルの方が早かった。 18歳の頃の俺だといつも30分前に着いて、皆を待っていた立場だったので、少し悔しい。


続いてパンテラ、最後にメンソールが到着する。

数週間の旅ということで、皆それぞれ大きな荷物を背負っていた。

馬車があれば楽なのだろうが、少人数だと魔獣に馬をやられるリスクがあるため、今回は使わないという判断らしい。


二人用のテントをルーダとパンテラが持ち、持ち回りで荷物を交換する。

食事は魔獣が現れなかった日用に最低限の日持ちがする食料と水を持っていく。

この世界は水資源が豊富で川も多いので、水はそこまで困らないとのことだ。


「お~皆揃ってるわね。数週間の旅になるけど、準備は良いかな?」


転移石の前に皆が集まり、パンテラが魔石をかざすと石が光りだし、一瞬で世界が暗転した。

気付くと、第二世界に転移していた。 戦闘のときに見た窮屈な空間とは違い、ここは広い。


「後ろの転移石の反対方向にもう一つ転移石があるでしょ?あそこで転移できるわ」


メンソールが指さす方向に、もう一つ転移石らしきものが浮かんでいた。


「第二世界の座標と第一世界の座標は対応しているのですが、第二世界でその座標をずらすと、第一世界では全く別の場所に転移できます。戦闘のときの空間は、座標がほぼ変わらない範囲と思ってください」


つまり、第二世界を経由することで、遠く離れた場所へ跳べるということか。


「それって、転移先に魔獣がいたらどうなるの?」

「戦闘になりますね。個体数が少ないので滅多にないですし、私も遭遇したことはないです。ただ、魔素が充満した空間ですから、遭遇したらかなり危険です」


第一世界で他国へ行くのも命がけ、第二世界を使ってもリスクは残る。つくづくハードな世界だ。


「転移するときはぼーっとしてないでね。転移石がある場所は一応建物で保護されているけど、魔獣がいないとは限らないから」


気を引き締めて、パンテラが反対側の転移石に手をかざした。

世界が暗転し、次に目が開くと——石造りの広い空間の中心に、台座の上の転移石が鎮座していた。


建物を出ると、草原が目の前に広がっていた。

日本で言えば美ヶ原が永遠と続くような、息をのむ壮大な風景だ。

ノクス皇国の周辺はまだ雪が残って寒かったのに、ここは多少肌寒い程度。転移してきたのだと、肌で実感する。


目指すロンド共和国は、ここから南西方向に山間部を通って進む。

その山地との境目あたりが最も魔獣が強い地帯らしい。

ドラゴンほどの強敵は出ないとのことだが、連戦による疲労が怖い。肉体と精神が削られてくると、どうしても判断ミスが増える。


「さぁ冒険よ!楽しんでいきましょう!」


メンソールの声に押されるように、俺も一歩踏み出した。

広い空の下、長い旅が始まる。


ここまで読んでいただきありがとうございました。


ブックマークしていただけると喜びます。


次回は3月8日(日) 20:00更新予定です。

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