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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第三章 相対性正対論
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第十二話Part3

「だ、大丈夫っ!?」

「の……ののっ野々野君!」


 嗚咽したけど中身がでたわけじゃなかった。けど実際気持ち悪かった。狂気に犯されたというか? 心がダメージを負った感じだとおもう。それを心配して野々野君が私の方を向いてくれたけど、、それを片目の彼は見逃さなかった。いきなり野々野君の体が固まったようにみえる。

 いや私は感じることができる。片目の彼の邪悪な力が野々野君にまとわりついてる。私のせいで……でもダメージで立ち上がるのもふらふらする。肉体的には何でもないはずなのに……片目の彼の前に立つというのが嫌というか……


「君はもっと自由になっていい。そう俺達は自由なんだ」


 そう言って両手をひろける彼。そしてそれと同時に、力が向かってくるのがわかった。私は気持ち悪さを飲み込んで、力を纏った拳でそれを弾く。その間に野々野君が片目の彼の方へと持ってかれた。押すだけじゃなく引っ張ることもできたらしい。

 あんまり使いこなしてないのかと思ったけど、そういうわけじゃないらしい。私がこの力を使いこなすために野々野君と修行したように、片目の彼もあの力を使いこなす為に修行したのかもしれない。

 実際、力は使い方だと……そんな風に私たち世代はいろんな作品でそれに触れてるとおもう。だからこそ、いろんな使い方を試行錯誤するものだろう。私の力は単純だったし、私はそれほどのこの力に積極的でもなかったから、制御できるようになったらそれでいいかって感じではあった。

 でも彼は違ったのかもしれない。ちゃんと色々と自分の力の応用とかさ……そんなのまで考えてたのかも。その努力は認めるよ。でも……野々野君を傷つけることは許さない!!

 私は野々野君を取り返す為に前に為に足に力をこめ――その瞬間に私の足が払われた。スコン――って感じでね。歩道橋との接地面がなくなって、私の体が前のめりに倒れそうになる。

 小賢しいことを! 私の力は身体能力の強化だ。反応速度だってあがってる。しかも普段はできない体の使い方だってできる。流石に人間の可動範囲を超える……とかはできないけど、体操選手みたいに宙で回るとかだってできるのだ。

 私はとっさに腕を出して顔面からの強打を回避してその腕をクロスさせて来るっと回転、そのままロケットのように足を向けて腕のバネを利用して片目の彼に突っ込んだ。私に向かってた彼の力も蹴散らして、がつーん! と歩道橋の手すりに足がついた。避けられた。いや、それは想定内だ。僅かに片目の彼と野々野君が離れた。この隙に野々野君にまとわりついてる力を殴って発散させる!!


 でもその時に彼の力が私を歩道橋の外へと押し出す。どうやら片目の彼は私に反応されない力って奴を使えるみたい。本質的な力に違いはないようだけど、それは悪意とか有無が関係してるのかもしれない。

 実際私を押し出した力は攻撃じゃなかった……ただ僅かに押された感じだった。


(あっやばっ――)


 ――と私は思った。

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