第十一話Part3
目の前の片目を隠してる彼からあふれ出す何か……いや、このプレッシャーみたいなのはたぶん心が高ぶってから内側の力がそれに反応して共鳴してるとか? 私は彼の怒りとともに大きくなるプレッシャーみたいなのがわかるけど、それはもしかしたら私だけなのかもしれない。
だって力があるから、それに気づくとなるのなら、力がない野々野君は気づきようがないからこの圧力? みたいなのにさらされてないのだろうか?
「大丈――つっ!?」
ドガーン! と私の腕が空をたたく。いや、実際何かをたたいた感触があったからそこには今、確かに何かがあった。いや、何かというか、目の前の彼の力……見えない手とでもいうのか……それだ。
実際触れれるのか疑問ではあったんだけど……あいつは再び野々野君を狙った。それが分かった瞬間に私はぷっつーんとなってたよ。だから迷わずにそれ――を力をまとった腕で殴ってた。
実際彼の力の形みたいなのはわかんない。見えないからね。でも……私が吹っ飛ばした彼の力……腕……は私が触れた瞬間にその形を保てなくなったのかな? だって力が残ってて私の腕で殴り飛ばして吹き飛ばしたというのなら、この歩道橋の側面部分にぶつかってておかしくない。でも、そうはなってないんだよね。
それか実体化するのは触れる一瞬だけ……ということも考えられる。けどもしかしたら力同士なら干渉ができるのかも。
「させないよ」
私はまっすぐにその彼を見てそういった。二回も同じようなことさせるわけない。
「くっ」
片目を隠してる彼は、トッタタ――と私たちと距離をとった。具体的には反対側の階段のあるところまで下がった。実際、あの力なら距離をとったほうがいい気がする。だからだろう。私は下手に野々野君から離れることができない。だって彼はやけに私がかばってる野々野君を敵視してる。
実際本当に私のそばにいるのが気にいらないのか……はわかんない。でも、現状、そうとらえるのが最も当てはまるというか? 私はとりあえず向かってくる不可視の力を叩き落していくことにする。
見えないけど……みえる。不思議な感覚だった。全身に力をいきわたらせてるから、そこにはもちろんだけど眼球だって含まれる。もしかして……だから見えるのかな? 気づかぬうちに眼球も私は強化してるのかもしれない。私の力は体を強くすることだ。それで人の限界を超えることができる。
それは筋肉的なものだけを強化してるのかな? とか思ってたけど……どうやら違うようだぞって思えてきた。
「はぁはぁはぁ……くそ……」
片目を隠してた彼は息を切らしてる。辛そうだ。それに比べて私はまだまだ余裕がある。これはこのまま制圧できるかもしれない。このまま何も隠し玉がありませんように……とか思ってみたり……




