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ある日、超能力に目覚めた件  作者: 上松
第三章 相対性正対論
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第九話Part6

「ふう……」


 あの謎のメモを見つけて二日が経った。私はあれから全然落ち着かない。授業中も休み時間も、部活中も……家に帰ってもそうだ。どこかで誰かが見てるんじゃないか? という不安が常にある。力を使うことがここ二日はなかったからよかったけど……本当に私のこの力をわかってるのだとするのなら、もしかしら私の目の前で自分を危険にさらしたり……そんなやばいやつだったらどうしよう? 

 思わず助けてしまったら、それで証明されてしまう。でも……もしも車の前に飛び出すとか……そんなことをされたら助けないわけにはいかないじゃん。だってそれで死んで恨まれるとか嫌だ。


「なんで助けなかったんだよ!」


 ――とか責められるかもしれない。いや、しらないっていえばいんだろうけど、でもね。私にはこの力があるんだ。きっと本当に目の前で誰かが死んだら……私はずっと後悔するだろう。なまじ力があるばかりに、助けられるから。

 でもさすがにそこまでの狂人はそうそういない……と思いたい。実際この二日は何もなかったんだ。


「やっぱりイタズラだったとか?」


 その可能性だってまだある。本当は何もわかってないただのいたずら。肝が冷えたけど、その可能性は高い。なら下手に動かずにただ日常を送ってればいい。


「きっと、気のせい気のせいだよ」


 私はスマホを枕元に置いた。そして横になって目を閉じる。この二日、野々野君と話す機会はなかった。自分から言ってもいいと思うんだけど……きっと彼はこの相談にだって乗ってくれるだろう。でも……一歩を踏めなかった。だって……なんか野々野君は平賀さんと話してるんだもん。

 あんな綺麗な人と話されるとさ……こっちがみじめになるじゃん。二人の空間に入ってはいけないような……私なんかがってさ。だから気のせいにして、なにもないないって思いたかった。

 なのに……


「嘘」


 翌日、登校すると私の靴箱に折りたたまれた紙が入ってた。ラブレター? と見間違うことがないほどの簡素な紙。だってラブレターだったら男子だとしてもきっともっとちゃんとした紙というか? 便箋とか使うんじゃないだろうか? いや、もらったことないから知らないが……でもラブレターをこんな紙で寄越してくる男子なんて私はこの時点で「ごめんなさい」決定だ。

 まあ9割ラブレターじゃないだろうと思いつつ、私はパッとそれをとってトイレに入ってその紙を開いた。


 するとそこにはこう書いてあった。


『今日の放課後、僕は遠くに行きます。この世じゃない遠くへ。それが嫌なら、止めてみせて。その力で』


 それからなんか簡易的な地図みたいなのが書いてあった。


「こんなの真に受けるわけないじゃない」


 私はそんな風につぶやいた。

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